20〜ガゼルside〜 ページ20
あ「っ…ガゼル様、一体何を…」
ガ「君はバーンと付き合っているんだよね？」
その問いかけに彼女は頷く。
その事実が私を更に苦しめる。
…わかっていたはずなのに。
Aは、バーンのものなのに。
私と彼女は違うチームで言葉を交わすことすら
本来許されないのに。
私が選ばれなかったこと、
候補にすら入らなかったことが悔しくてたまらない。
Aの答えに私は何も言えなかった。
表情を一切変えないよう、
只々彼女を見つめていた。
こんなに近くで、
こんなに長く、
彼女を見つめることが
できるのはこれが最後だろう。
しばらくして、私はAの腕を離した。
ガ「すまない。…もう行っていい。
こうやって話すことはもう2度とないだろう。」
柄にもなく感情的に行動をしてしまった。
きっと彼女にも嫌われただろう。
少し間を空けて彼女は
あ「……本当にありがとうございました。」
と、お礼を言うと、Aは行ってしまった。
ガ「どうしたものかな…」
誰もいない部屋で上を見上げながら
虚しくて、思わず笑みが零れた。
私のAへの気持ちは
Aに伝えることが出来ないまま、
再び私の中に閉じ込めておくしかないのだった。
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sayu(プロフ) - 霧野美波さん» 作品を読んで頂き、ありがとうございます！更新頑張ります！ (2021年1月16日 8時) (
レス) id: 10ef102c5e (このIDを非表示/違反報告)
霧野美波 - 最初から読みました。更新頑張って下さい (2021年1月16日 1時) (レス) id: 5e6165208e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：sayu | 作成日時：2021年1月3日 19時
