【ナンバカ】短編恋愛集12

隠し味は愛だったりして03　-一条兎万兎- ページ6

A「じゃあ兎万兎がまた美味しく食べられるようにしてあげる。」


私は兎万兎を自分の膝の上に乗せた


兎万兎「ちょ…何するんだよ…。こんなガキみてえに…。」


そうは言うがどことなく嬉しそうだった
兎万兎の頭に顎を乗せて兎万兎のハンバーグをフォークとナイフで切り分けた
そして


A「はい、兎万兎あーん。」


兎万兎の口元へ持っていく


兎万兎「え…。」

A「これで兎万兎の嫌いなにんじんも美味しく感じられるよ。」

兎万兎「お…おう…。」


後ろからちらりと見えた兎万兎の頬は赤かった
照れているみたい
あの兎万兎が赤面するとかなかなか見られない
超レアだ


A「はい、あーん！」

兎万兎「あーん…。」


兎万兎がハンバーグをパクリと食べた


A「美味しいでしょ？」

兎万兎「ちょーうまい…。」


振り返った兎万兎は涙目だった
そんな大袈裟な…


A「これからにんじん食べる時はこうしてあげるね。」

兎万兎「まじか…。俺…頑張る…。」

A「兎万兎いい子！」

兎万兎「おう！もっと褒めろ！」

A「兎万兎最高！」

兎万兎「うぎゃぎゃ！そうだろ！
　 俺様最高！もっと食べさせろA！」

A「兎万兎えらーい！お利口さん！」

兎万兎「こんなの朝飯前だ！
　 余裕で食ってやるぜー！うぎゃぎゃ！」


調子に乗っちゃって…

背も小さいしマイペースで我儘で感情的でオマケに大好物はハンバーグ
こんなだから周りの人には子供扱いされるけど本人はそれを酷く嫌う
私にだってそうだ
だけど自覚なしに子供みたいに私に甘える彼
最高に可愛いでしょ？

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