【ナンバカ】短編恋愛集09

熟れた果実01　-ロック- ページ32

A「ねえ、ロックってさ…。」


ずっと疑問に思ってた


ロック「なんだよ。」

A「ゲイなの？」

ロック「ブッ！」


おやつに出されたドーナツのお供の牛乳を吹き出した


ジューゴ「おいっ！」

ウノ「ちょ！汚っ！」

ロック「ゲホゲホ！」

ニコ「大丈夫？はい、雑巾。」

A「あーもう！牛乳拭くと臭くなるのにー！」

ロック「何言い出すんだよ急に！」

A「いや、気になったから。」

ウノ「そんな訳ねえだろA。
　 こいつは巨乳大好きのむっつり童貞だ。」

ロック「おい！Aの前で！」

A「へー。」


巨乳大好きのむっつり童貞ねぇ…
死んだ目をしてロックを眺めているとコソコソと私の隣にやってきた


ロック「俺は…A以外見えてねえよ…。」


私だけに聞こえる声で呟いた
そう…
なら私に手を出して来ないのは何故だろう
私だってがんばってそう言う雰囲気出していたのに
せいぜい触れるだけのキス止まり
空振り何回だろう
いい加減心が折れる

もう直接「しよう」って誘ってしまおうか
でも初めてでこっちからそんなこと言うのも…


A「私そんなに女としての魅力ないかな。」


ため息混じりにつぶやいた


ウノ「おいおい。そんな自分を卑下するなよ。
　 俺は何時でもwelcomeだぜ♪」


ウノのウインクにイラッとした
残念ながら誰にも言ってないけど私はロックと付き合ってるの
誰彼構わず女とあらば声かけるウノなんかと付き合いません


ニコ「僕は可愛くて優しいAちゃんが大好きだよ！
　 自信持って！」


ニコは私の手を取って励ましてくれた
なんていい子なんだこの子は…


ジューゴ「まあ…いんじゃね？よくわかんねーけど。」

A「適当だなお前。」

ジューゴ「少なくても悪いやつじゃねえことくらいはわかってる。」


そう…

ですってよロック
ロックを見ると私の質問の意味を知ったのか黙って俯いていた


A「どうせ色気とかないし？」

ロック「そんなことはねえよ…。」


だったら何で…


ウノ「気にすんなよ。その男の見る目がないだけだ。」


バツの悪そうな顔をしているロック
でもたまには鬱憤晴らしたっていいでしょ


A「もっといい女になって見返してやる。」


そう呟いて部屋を出た
待ってなさいよ
あんたが我慢出来ないほどのいい女になってやるんだから

次のデートまでに体鍛えて念入りにケアしてキレイになってやる
女性誌などで男を虜にする技も調べまくり私はその日を迎えた

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