彼氏が風邪をひいたなら01 -四桜犬士郎- ページ18
さっきから気になることがある
A「ねえ犬ちゃん。」
犬士郎「どうかしたかA。」
彼はゆっくりと視線を私に向けた
A「もしかして風邪ひいた？」
彼はゆっくりと視線を元に戻す
犬士郎「別に…ひいてなどいない…。ずびっ。」
何その間
最後鼻すすったし
私は立ち上がりソファーに浅く座り俯く犬ちゃんを両手で引っ張った
犬士郎「何をする！」
A「素直じゃないんだから…。」
犬士郎「だから私は風邪など！」
A「はいはい。向こう行って休みましょうねー。」
引きずってベッドに寝かせた
犬士郎「これくらいで大袈裟だ。」
ったく…
A「ねえ犬ちゃん、怒るよ？」
凄んでみせると犬ちゃんは口を噤んだ
小さく「すまない」と呟いて口を隠すように布団をかける
A「彼女の前くらい無理しないでよ。」
ちょっと寂しいんだよ
そう言うの
犬士郎「だって…こんな…かっこ悪いではないか…。」
A「犬ちゃんにかっこよさなんて求めてない。」
あ…言い過ぎた…
時すでに遅し
犬ちゃんは布団を頭までかけてしまった
拗ねてしまったみたい
だって本当だもん
もうかっこよさだけに惹かれている私ではない
それは私が犬ちゃんをより深くまで愛している証拠だ
A「犬ちゃんはいつもかっこいいよ。
でもさ…私の前では飾らないでいてよ。
私は犬ちゃんにとって1番居心地のいい存在でいたいの。」
布団越しに抱きしめる
逞しくて好きな感触だ
とても安心する
犬士郎「なあA…。」
A「何？」
犬士郎「その…一つわがままを言ってもよいか…？」
犬ちゃんが私に甘えるなんて珍しい
嬉しくて今ならどんな願いも聞いてしまいそうだ
A「いいよ。」
私が返事をすると布団から手を出した
犬士郎「手を…握って欲しい…。」
硬派なくせに可愛い事言ってくれる
犬ちゃんの手をぎゅっと握った
彼氏が風邪をひいたなら02 -四桜犬士郎-→←彼がストーカーに成り果てるまで05 -一声三鶴-
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 60人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
溺愛アリス(プロフ) - 楓さん» 喜んでいただけて良かったです！他の方からもリクエストを受けていてそちらが10の方で大分お待ちいただくようになるかと思いますが更新します。そちらの方もよろしくお願いします！ (2019年2月2日 13時) (
レス) id: 7c1307ef69 (このIDを非表示/違反報告)
楓 - 一条兎万兎来たー！この日を待ちわびていました！ありがとうございます！やったー！ (2019年2月2日 8時) (レス) id: af0f7febd7 (このIDを非表示/違反報告)
博麗霊夢 - いえいえ、大丈夫ですよ頑張ってください (2019年1月26日 16時) (レス) id: 9cf44a6a4f (このIDを非表示/違反報告)
溺愛アリス(プロフ) - 博麗霊夢さん» お久しぶりです。いつもありがとうございます！リクエスト承ります！が、ご存知の通りリクエストがたんまり溜まっていて大変お待たせしてしまいます。申し訳ないですがよろしくお願いします。 (2019年1月24日 21時) (レス) id: 7c1307ef69 (このIDを非表示/違反報告)
博麗霊夢 - 溺愛アリスさんお久しぶりです。リクで、一角の話をお願いします。 (2019年1月23日 23時) (レス) id: 9cf44a6a4f (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：溺愛アリス | 作成日時：2018年8月8日 18時
