【ナンバカ】短編恋愛集03 (ページ49)

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囚人達の逆襲11　-5舎編- ページ49

八力｢俺達もそろそろ戻るぞ。
　 Aさんお大事に。｣

九力「何かあったら頼って下さいよ。」

六力「無理しないで下さいね。」

スリー大仙も本当にすいません

リャン｢Aさんお水飲みますか？｣

夢でも現実でも2番は私に水を持ってきてくれる

リャン｢お大事にして下さい。
　ウパもう一回走ってくるぞ。｣

ウパ｢しょうがないですねえ。付き合いますよ。
　 Aさんゆっくり休んで下さい。｣

元気に走っていった

猿門｢お前も行けよ。｣

チィー｢俺はAちゃんの看病するから。｣

またそんな事言って…

猿門｢Aすげえうなされてたけど大丈夫か？｣

うなされてたのか

チィー｢リャンやウパには聞かせられないほどえろい声出してさぁ。
　お陰で変な気持ちになっちゃったよ。｣

私の頬を優しく撫でた
この感じ…
さっきの夢を思い出す

猿門｢運良く俺と71番しかいなかったからよかったけどよ。｣

主任の横顔が赤かった
私も恥ずかしさに顔が熱くなる

猿門｢初めてお前を女だと意識したわ。｣

主任までひどい

チィー｢俺から見たらAちゃんはちゃんと女の子だけどね。｣

私の髪の毛先をつまんだ

チィー｢主任さんわかってないなぁ。
　男がこうやって女の子の可愛さ引き出してやって愛でるもんですよ。
　ねっ？｣

否定出来ない

猿門｢そういうもんかよ。｣

A｢そういうもんかもです…。｣

嫌じゃないんですよね
こう言うの

猿門｢71番も走ってこい。
　こいつは俺が面倒見る。｣

チィー｢えー。｣

猿門｢いいから行けよほら！｣

チィー｢Aちゃんこの貸しはいつか頼むよ！｣

無理矢理追い出された71番は
合流した58番に乗っかられ2番に小突かれながら走っている

猿門｢お前好きな男いんだろ。｣

主任の言葉に心臓が飛び跳ねた

猿門｢うなされながらいろんな奴の名前呼んでたんだけど。
　 1回だけ誰かを｢好き｣って言ったんだ。｣

まさか…

猿門｢誰が好きなんだよ。｣

主任は少し寂しげで強い目をしていた

A｢それは…言えません…。｣

猿門｢だよな…。｣

仲良く走る8房の3人
書庫にいるスリー大仙
競馬新聞を取りに来た猪里さん
見回りを終えた法月
そして隣の主任

この中に私の好きな人がいる

夢でも現実でも優しくてたくさんのときめきをくれる素敵な彼
一緒にいると楽しくて幸せな気分になる
大好きな人

いつか私の気持ち伝えるからもう少しだけ待っててね