【ナンバカ】短編恋愛集03 (ページ45)

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囚人達の逆襲07　-5舎編- ページ45

ほほ笑んでからまた私にキスをした

リャン｢報酬はキスでお願いします…。｣

何度も何度も唇を重ねる

リャン｢見返りを求めるなんて汚いですけど…クズならそうするかと思って…。｣

キスの合間にそう言った

リャン｢少し強引だが…言ってみるものですね…。｣

理由を聞こうとしたが唇を塞がれてしまう

リャン｢恋愛だけは損ばかりする残念な自分を捨てます。
　私の報酬は高額でお願いしますよAさん…。｣

また唇が…

チィー｢俺なら報酬は体でお願いするけどね。｣

途中で入ってきた声に心臓が飛び跳ねた

ウパ｢何をしているのですかリャン…。僕だってまだ…。｣

58番の背景にメラメラと燃える炎が見える程怒っていた

リャン｢悪いなウパ。
　私は大人だ。手を繋ぐだけでは物足りないのだ。｣

チィー｢女知らないくせに何言っちゃってるの。｣

ウパ｢クズは黙りなさい！
　僕だって少しずつ距離を縮めようと…。｣

可愛らしい風貌から考えられない殺気が…

リャン｢大人にはそんなに時間はいらないのだ。｣

余裕な表情の2番

ウパ｢子供扱いしないで下さい！
　僕はリャンを許せそうにありません…。｣

リャン｢だったらなんだと言うのだ。｣

この2人がケンカとか初めて見たかもしれない
どうしよう

ウパ｢決着をつけましょう。
　勝った方はAさんを自由にできる権利が持て
　負けた方は今後一切Aさんとの接触はナシです。｣

リャン｢いいだろう。チィー、後は頼むぞ。｣

ちょっとまって！

声に出す前に行ってしまった
なんとかして止めなきゃ…

立ち上がろうとすると肩を抑えられた

チィー｢ダーメ。ここにいなさい。｣

A｢でも…。｣

71番はポケットからタバコを取り出して火をつけた

チィー｢あの子達頑固だから誰の言うことも聞かないよ？
　それにAちゃんに怪我するかもしれないような危険なとこ行かせられない。｣

A｢怪我したら71番が…。｣

71番は私の横に座り白い煙を大きく吐き出した

チィー｢俺いくらAちゃんでもそんなに優しくしないよ？｣

こいつ本当に…

A｢大嫌い！｣

子供くさいがつい背を向けて気持ちをぶつけてしまった

チィー｢ひどーい！嫌われちゃったー！｣

本気で言ってるのに！
最低！
このクズ！

チィー｢可愛いなぁAちゃん。｣

後ろからぎゅっと抱きしめられた
振り解こうとする前にソファーに倒されてしまった