【ナンバカ】短編恋愛集03 (ページ5)

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先輩と同期と彼氏05　-双六一- ページ5

突然違う人の声が混ざって来た
そこにはまさかのハジメがいた
一瞬で血の気が引いた

ハジメ｢なに人の女口説いてんだクソウサギ。｣

兎万兎｢ハジメ…。｣

ハジメ｢三鶴…てめえもだ。｣

三鶴｢…てへぺろ☆｣

ハジメの逆鱗に触れたみっちゃんが即効でぶっ飛ばされて撃沈した
変な汗をダラダラかきながら見ていたらハジメが私を椅子から降ろした

ハジメ｢しかも泣かせるとはなぁ。｣

私の顔を覗き込みながら指で優しく涙を拭った
その顔は無表情でハジメが何を思っているか読めなかった

ハジメ｢どうなるかわかってんだろうな？｣

ハジメが背筋を伸ばし2人をゴミを見るかのような目で見下した

兎万兎｢泣かせたのはてめえだ！
　俺達からA奪っといて泣かせるなんて許さねえ！｣

うさぴょんが椅子から降りた
本当に怒ってるのはわかるのだがちっちゃ過ぎてギャグにしか見えない

あ、ちがう
そうじゃない

A｢やめて！
　うさぴょんとみっちゃんは慰めてくれただけだもん！｣

ハジメ｢こいつらの肩持つのか。
　随分仲いいんだなぁ。｣

ハジメの冷たい目に怯みそうになるけど2人を守らなくては

ハジメ｢お前に言ったはずだよな？
　｢こいつらと飲みに行くな｣って。｣

ドキッ

ハジメ｢お前は自分で思ってるより嘘が下手だ。
　そこが可愛いんだけどな。｣

頭を優しく撫でられたけどハジメの笑顔が怖すぎる…

ハジメ｢なぜ約束を破った？｣

うっ…
でも負けちゃダメだ！

A｢そんな約束してない！
　何で2人と遊んじゃダメなの！？
　大体ハジメ誘ったのに断るし
　｢行くな｣なんて言うから嘘つかなきゃいけなくなったんじゃん！｣

兎万兎｢そうだそうだ！器のちいせえ野郎だぜ！｣

ハジメがうさぴょんをパンチで一撃した
うさぴょん…

ハジメ｢お前はどこまでバカなんだ…。｣

呆れた顔をしている

A｢何でハジメに縛られなきゃいけないの！？
　私はハジメの彼女だけどハジメの物じゃない！｣

ハジメはため息をつくとうすら笑みを浮かべた

ハジメ｢ほう…。
　ならこいつらに二度と手出されないように
　正当な権利を持って俺の物にしてやる。｣

その言葉の意味を理解できず立ち尽くしていると
軽々とハジメの肩に担がれてしまった

ハジメ｢お前らこの借りは今度熨斗付けて返してやるから覚悟しておけよ。｣

床に伸びた2人に1発ずつ蹴りを入れると店を後にした