【ナンバカ】短編恋愛集03 (ページ34)

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囚人達の逆襲02　-3舎編- ページ34

キジ｢Aいるの！？返事しなさい！｣

主任の声が遠くから聞こえた
私としたことがいけない！
現実へ戻った

A｢はーい！｣

3番は大きくため息をついて私から離れた

トロワ｢やれやれ…。
　ハニーくん、邪魔されないところに移動しようか。｣

ハニー｢そうだな。｣

2人は立ち上がった

A｢…何でそんなカッコしてるの？｣

3番と82番は看守服を着ていた
私の質問に顔を見合わせると笑い始めた

ハニー｢やっと気づいてくれましたね。
　カッコよすぎて惚れましたか？｣

確かに似合っててかっこいいですけど…

A｢これは一体…。｣

不敵な笑みを浮かべている
嫌な予感

トロワ｢南波刑務所は僕達囚人が乗っ取らせていただきました。｣

えー！

ちょっと待てちょっと待て！
ダメだ全然頭が働かない
状況が理解できない

トロワ｢まだ薬が切れていないのでしょう。
　ゆっくり立ち上がって下さい。｣

3番が私の手を引いて82番が私の肩を支えてくれた

A｢薬って…。｣

ハニー｢睡眠薬で眠ってもらいました。
　ごめんなさいAさん。｣

だからあんなに眠かったのか
体のだるさは薬のせいだ
まだ頭がふわふわしている
私は2人に促されるまま8房を出た

キジ｢あんた達この私を牢屋にぶち込むだなんて
　ただじゃ置かないわよ！
　早く出しなさい！｣

だんだん主任の喚く声が近づいていく

アハト｢あら、Aさん無事でしたのね！｣

A｢アハトさん！主任も！｣

房に囚人服を着た主任とアハトさんがいた
あえて突っ込まないが
とりあえず元気そうでよかった

キジ｢A！あんたなんて格好してるの！？
　はしたない！｣

ん？
私は自分の体を見た

A｢きゃあ！何これ！｣

私は下着の上に大きな白いシャツを羽織っているだけだった

A｢私の服返して！｣

急いでボタンをとめた
3番はニコニコと笑って見ていた

トロワ｢Aさんはもう看守ではないのでダメですよ。｣

なんだと！

トロワ｢本当はAさんに似合う素敵な服を用意したかったのですが
　生憎ここには女性物はなくて。
　なのでせめて男の夢が詰まったボーイフレンドシャツです。｣

A｢ボーイフレンドシャツ…？｣

なにそれ
初めて聞いた