【ナンバカ】短編恋愛集03 (ページ29)

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囚人達の逆襲02　-4舎編- ページ29

ぴったりくっついて暖かいのはいいが会話が何もなく気まずい私達

A｢これからどうなるのかなぁ…。｣

ムサシ｢一生このままなのかなぁ。｣

犬士郎｢気が滅入るようなこと言うな！私が必ず助け出してみせる！｣

そんなコアラみたいに引っ付かれた体勢で言われても説得力ないし
主任が捕まっているから絶望的なんですよ…

仁志｢でも僕は思うんだ。
　どんな事があっても受け止めて僕は僕らしく楽しく生きていこうって。｣

ひとちゃん…
そうだよね
私達1人じゃないもん

仁志｢僕の希望はAちゃんだよ。
　 Aちゃんがいてくれれば僕はここでも楽しく生きていけるんだ！｣

前向きな笑顔に救われる
私の腕を掴む手に力が入った

ムサシ｢そうだな…。
　俺はいつもここで1人だったし…今の方が楽しいかも。｣

634番が私の手をぎゅっと握った

犬士郎｢一生お前とこうしていられるのも悪くないかもな…。｣

主任が耳元で囁いて頬をすり寄せた
何だこれ…

A｢ちょっと待って！暑いから一旦離れて！｣

仁志｢えー。やだぁー。｣

犬士郎｢今離れたら顔が赤いのがバレてしまうだろ…。｣

いや、もうバレてるから

A｢服脱がせて！｣

私は皆を離させるとつなぎのジッパーを下げた

仁志｢Aちゃんストップ！｣

ん？

犬士郎｢貴様…私を誘惑するつもりか！｣

ムサシ｢え？何？｣

私も634番と同じ気持ちだ
ひとちゃんは顔を両手で隠してるし
主任はさっきより顔を真っ赤にして目をそらしてる

仁志｢Aちゃん下着丸出しだよ！｣

A｢きゃあ！｣

急いでジッパーを上げた

A｢着替えさせたの誰よ！｣

犬士郎｢私は着ているみたいだな。｣

主任は中に黒いTシャツを着ていた

仁志｢僕も着てるよ。｣

ピンクのタンクトップ
なぜ私だけ何も着ていない！
不親切だぞ！

仁志｢僕ので良ければ借すよ？｣

A｢大丈夫…。ありがとう…。｣

気づいてしまった
この中で女は私1人
みんな信頼できる相手だけどなんか意識してしまう…