【ナンバカ】短編恋愛集03 (ページ27)

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似た者同士02　-百式百子- ページ27

A｢ねえ百子。私が男だったら付き合ってくれた？｣

私の肩を掴んで真剣な顔で聞いてきた
急に何を言い出すのだ

百子｢そんなの…わからない…。｣

Aの目が見れない…

百子｢でもお前は…私がいなきゃダメだろう…。｣

私は友達としてAが好きだ
一緒にいて楽しいし長く付き合っている分わかり合える存在だから

そして私が手を引っ張ってあげないと
取り返しのつかないことをしてしまいそうで

刑務官としてのプライドなんてこいつにはない
私の為ならば殺人だって何だってやってしまう
私がいてやらなければ…

そんな歪んだ愛

Aは表情をゆるませて笑った

A｢うん！私は百子がいないとダメなの！｣

あの日と変わらない純粋で愛らしい笑顔
こんなに可愛く笑えるのに何故心はそんなに冷たいのだろう
何故本気で人を愛せないのだろう

本当はわかっている
私のせいだ
私がAの好意に応えないから

A｢でも百子は百子のままでいい。
　ハジメを好きな百子が好き。｣

百子｢お前ってやつは…。｣

A｢ハジメに振り向いてもらえなくて泣いてる可愛い百子が好き。｣

友達だと言うのに随分と酷いことを言うのだな
酷いことをしているのは私も同じか

A｢私達って似てるよね。｣

残酷

そして

永遠の片思い