bittersweet② (ページ12)

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◯61 Another side △ ページ12

俺が彼氏だと宣言したのに、動じるどころか嬉しそうに笑う健人。

健人「まあ、ライバルいた方が燃えるんで(笑)よろしくお願いします(笑)」

Aのオーダーを取ってきた健人に宣戦布告したのに逆にライバル宣言された。

つかさーこの前言ってた高校時代に好き好き言ってたのってやっぱり健人なの？？

俺の知らないAを知ってる男。

なのに健人は俺の存在まで知ってたなんて面白くない。

非常に面白くないぞ？？

「人の彼女にちょっかい出さないように」

健人「わかってます(笑)オレ、一応良識はある方なんで。
さっきは告るとか言ったけど、Aが幸せそうに笑ってるの側で見てたいだけだし。

だけど…増田くんがAのこと泣かすような事が有ればオレ、遠慮なく行かせてもらいますから」

逆に余裕な健人にこんな事を言われ、彼氏なのに全然余裕がない俺。

めちゃくちゃかっこわりぃ。

その後健人は俺の牽制を受け止めたのか、Aのテーブルには行かずにバイトが終了し、そのまま帰って行った。

まあ良識ありそうだし

めちゃくちゃな事はしなさそうかな？？

また三角関係とか嫌だし。
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バイトが終わり、Aのテーブルへ。

「A読書進んだ？」

と声を掛けると

パッとこっちを向き

『うん、これ面白くて、止まらない感じ』

嬉しそうに言うA。

ホントに本好きなんだな。

「そうなんだ。よかった」

『出る？』

「うん。行こうか」

お会計を済ませて2人でお店の外に出た。

店を出てすぐに手を差し出すと

スッと繋いできた。

Aの細い指に俺の指を絡めながら、この手は絶対に離したくないと思った。