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今日は天気がいい。
空を見上げると、眩しくて少し目が眩んだ。
春の日差しは本当にそっくりだ。
知らず知らずのうちに、
そっと、暖めてくれる。
" ねえ、ちょうちょむすびできる？"
突然、紐の解けた靴をわたしに差し出して。
恐る恐る結んであげると、
キリッとした目が弧を描いて
下がっていた口角が " いー " って四角くなって。
" ありがとう！" って。
後ろに咲いた満開の桜が、霞んでしまうくらいだった。
その笑顔に。
わたしは救われたんだ。
ここへ来たのもちょうど今ぐらいの時期で、
その面影に泣いてばかりいたな。
次から次へと溢れ出て、
全て流れ出たら、わたしは消えてしまうんじゃないかって。
本当に出し尽くしてしまったのか
もう、流れることのない涙。
「あんた空好きなの？」
『 空 ？ ...
太陽を見てました。大好きだったんです。』
この人が突然現れることにも慣れてしまったみたいだ。
突拍子もない質問にも普通に返してしまうのだから。
「 ... もう咲くだろうな。桜。」
待ち遠しいように、桜の蕾を見つめるユンさん。
わたしは、桜の木から目を逸らした。
「えっ？ どしたっ、あ。」
『 連れてかなきゃ。』
「おいっ！！」
．
「だいぶん衰弱していますから、
おそらく長くはないでしょう。
うちでこのまま楽にしてあげることもできます
が...」
桜の木から目を逸らすと、茂みに埋もれていた
一匹の仔猫が目に入った。
息をしているのかも分からないくらいに弱っていた。
『このままでは... 苦しいんでしょうか？』
「そうですね。衰弱なので、痛みや苦しみとゆう
感じではないとは思いますが。
この子にしかわかりませんね。」
「最後まで面倒みます。」
仔猫を抱いて走り出したわたしのあとを追って、動物病院まで来たユンさん。
ユンさんは躊躇うことなく、仔猫を引き取ると言った。
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sayu_(プロフ) - 22.2.22 次のページへの送りボタンの表示がおかしくなっていため修正させていただきました。 (2022年2月22日 18時) (
レス) @page1 id: 70f7b238b7 (このIDを非表示/違反報告)
sayu_(プロフ) - 読んでくれた方。お気に入り、評価してくれた方。ありがとうございます！ (2021年4月17日 5時) (レス) id: 70f7b238b7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：sayu_ | 作成日時：2021年4月16日 21時
