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...さん、聞こえますか？ 」
誰かに呼ばれている。
身体が、瞼が、重くて...
やっとの思いで目を開けると、知らない女の人が俺を見ていた。
「ここは病気です。昨日路上で倒れて運ばれてき
ました。わかりますか？ 」
夢を見ていたんだ。
ヌナを失くした、あの頃を。
そっか。倒れたのか。
大学を出て、その足でヌナの働いているカフェに行って... でもヌナはいなくて...
店の前でしばらく様子見してたら、急に目の前が真っ暗になった。
倒れるくらいなのに、そんなときに見る夢まで
ヌナのことだ。
頭の中がいったいどうなっているのか、自分でのぞいてみたい。
「昨日お知り合いだとゆう女性が付き添って来ら
れたんですが、規則上ご家族ではないのでお引
き取り願いました。」
「その人っ、名前はっ？」
看護師さんが言ったのは、ヌナの名前だった。
「はー。 かっこわる... 」
でも、付き添ってくれたんだ。
今日も来るはずだって看護師さんが言ってた。
恥ずかしいと思う反面、ヌナが付いていてくれたと思うと、今日も会えるんだって思うと嬉しくて仕方がなかった。
「もしもし。悪い今日の講義出れないわ。」
間の悪いことに、今日の講義はグループでの課題を発表しないといけない。
データだけでも渡さないとと思って、同じ班のやつにとりあえず連絡をして病院まで取りにきてもらうことにした。
「ジョングク！大丈夫かよっ？」
「大丈夫だ。帰らせてくれって言ったんだけど、
ちゃんと検査しとけって。」
データを渡して説明しているのに、それよりもと小言を言われ聞き流していると、病室のドアが開いた。
「ジョングク、よかった。」
ヌナが、来てくれた。
「こんちは！ ジョングクの大学の同期の、
「いいから、もう行けよ。」
「お前なー！
彼女さんですか？心配でしたよね？
大学も講義取りすぎだし、バイトも掛け持ちし
てるみたいで休まないと倒れるぞって、何度も
言ったんですよ？！」
" なんでヌナに話しかけてんだよ "
ムカついてヌナの背中越しに睨んでやると
「あー、講義遅れるや。じゃあ行くわ。」
逃げるように帰ってった。
『ジョングク、身体はどう？
ひとりにしてごめんね。
おじさんの番号、わからなくて... 』
ほら、ヌナはちゃんと心配してくれる。
俺を、嫌いになんてなってなかった。
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sayu_(プロフ) - 22.2.22 次のページへの送りボタンの表示がおかしくなっていため修正させていただきました。 (2022年2月22日 18時) (
レス) @page1 id: 70f7b238b7 (このIDを非表示/違反報告)
sayu_(プロフ) - 読んでくれた方。お気に入り、評価してくれた方。ありがとうございます！ (2021年4月17日 5時) (レス) id: 70f7b238b7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：sayu_ | 作成日時：2021年4月16日 21時
