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「ヌナ、どこにいるの... 」
この街は、騒がしい。
都会の喧騒にいつまでも慣れない俺は、いつしかこのキャンパスの中庭に来るようになった。
まるで避難でもするように。
どこか育った街を思い出させるこの場所。
木に凭れヌナの写真を眺めると少し心が落ち着きを取り戻せた。
父さん宛のヌナからの手紙を手にした時、もうヌナが見つかったかのような気でいた。
消印にあった郵便局には何度も行って辺りを探ってみたけど、結局何も分からず終いだった。
そうして時間だけが過ぎて言った。
数日前もここにいて、その日はバイトの疲れが出たのかいつの間にか眠ってしまっていて
「おーい、講義まで10分もないぞー。」
同じ講義を受けてる奴が俺を見つけて起こしてくれた。
そいつは、俺が持ってる写真を見てニヤニヤしながら絡んできて、
「もしかして彼女? ジョングクもそういう可愛
いとこあんだな!いいじゃん見せてよ!」
スルッと奪われた写真。
めんどくさいなと、写真を取り戻そうとすると、
「ん? この人、どっかで見たことあるような... 」
「どこで?! 思い出してくれっ!」
形振り構わずに飛びついた。
だけど、思い出してくれることはなかった。
ヌナの手掛かりはいつも、手に入れたと思えば
すっと消えてった。
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sayu_(プロフ) - 22.2.22 次のページへの送りボタンの表示がおかしくなっていため修正させていただきました。 (2022年2月22日 18時) (レス) @page1 id: 70f7b238b7 (このIDを非表示/違反報告)
sayu_(プロフ) - 読んでくれた方。お気に入り、評価してくれた方。ありがとうございます! (2021年4月17日 5時) (レス) id: 70f7b238b7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:sayu_ | 作成日時:2021年4月16日 21時