39： ページ39
:
『 ... 』
指が止まった。
そこには、わたしとジミンが写っていた。
どうしてこんな写真を？
なんて思うより先に、そこに写っている自分の
表情に愕然とした。
ジョングクくんは、焦る様子もなくゆっくりと
話し始めた｡
「僕は... ずっと笑顔でさえいれば、みんな安心
してくれるんだって、いつからか作り笑いす
るようになりました。」
「でも先輩があのとき、気づいてくれましたよ
ね？
自分を守っていいって教えてくれたから、
本当に笑いたいとき、ちゃんと笑えるように
なりました。」
「だから、今度は僕の番です。」
「先輩。このままだとあなたはあなたでなくな
ってしまう。
自分を 守ってください。」
ジョングクくんの真っ直ぐな目を見れば、悪意
ではなく、本当にただわたしのことが心配で、
撮ってしまったのだとわかった。
調子に乗って見るんじゃなかった。
「先輩。 幸せですか？
僕にはそうは見えません。」
ジョングクくんにでもわかってしまうくらい、
そこに写っているわたしは歪んだ表情でジミン
に笑いかけていた｡
いつからだろう。
ジミンの顔色を伺うようになったのは。
心から笑えなくなったのは。
ジミンが気がついていないはずがない。
『こんなんじゃ、だめだね。わたし... 』
ジミンを守ると決めたのに。
ジミンを安心させてあげたかった。
あの顔で笑っていてほしかった。
だけど、ジミンを辛くさせているのは、
他の誰でもない、
わたし だった｡
．
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 101人がお気に入り
お気に入り作者に追加
「BTS」関連の作品
この作品を含むプレイリスト ( リスト作成 )
この作品を含むプレイリスト 
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
sayu_(プロフ) - hirotdmさん» hirotdmさん、素敵なコメントありがとうございます！作者、とても嬉しいです！微力ながら少しでもいいお話になるよう頑張りますね。 (2020年9月22日 19時) (
レス) id: 70f7b238b7 (このIDを非表示/違反報告)
sayu_(プロフ) - ありがとうございました。 (2020年5月31日 21時) (レス) id: 70f7b238b7 (このIDを非表示/違反報告)
sayu_(プロフ) - お気に入りに登録、ありがとうございます！ (2020年5月10日 1時) (レス) id: 70f7b238b7 (このIDを非表示/違反報告)
sayu_(プロフ) - たくさんの方に読んで頂けてほんとに嬉しいです！これからも頑張ります！！ (2020年4月2日 20時) (レス) id: 70f7b238b7 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：sayu_ | 作成日時：2020年1月30日 16時
