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あれから彼女の姿が頭から離れない。
何をしてても浮かんでくる。
目が覚めた瞬間から、ふと気がつけば無意識に
彼女のことを考えていた。
終いには夢にまでも見るようになった。
彼女の優しい声が、大きな黒い瞳が、
浮かんできてどうしようもない...
" 金曜日の23:00、 最寄駅の3つ前の駅、
赤い靴、優しい声、大きな黒い瞳 "
知り得る彼女の情報は、たったそれだけ。
もう一度彼女の姿が見たい...
一目でいい...
彼女のハンカチを眺めた。
＿
金曜の夜。
彼女に出会ったホームのちょうど真ん中あたり
このベンチに腰掛けてもう2時間。
電車が来るたび胸が騒ぐ。
あの時間に降りたとすれば、この駅はきっと
彼女の家の最寄駅なはずだ。
自分に言い聞かせるように、理由をつけては
彼女の姿を探す。
もうすぐ、23時になる。
＿＿ 2番線に電車が参ります。
ご注意ください。 ＿＿
電車のアナウンスを聞いて、目を閉じる。
電車が近づいてくる音と、風。
" 彼女に会いたい "
「あ... 」
到着音が鳴り、目を開くと彼女の姿。
一歩...また一歩...
近づくいてくる。
彼女は、鞄の中の何かを探りながら、
僕の前を通り過ぎて行った。
また… 会えた…。
ドクドクと速まったままの心臓。
彼女の姿がなくなってもその方向を向いて固ま
ったままの体。
彼女が上っていった階段をただじっと見つめて
いた。
どうしようもない、幸福感に包まれていた。
．
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sayu_(プロフ) - hirotdmさん» hirotdmさん、素敵なコメントありがとうございます！作者、とても嬉しいです！微力ながら少しでもいいお話になるよう頑張りますね。 (2020年9月22日 19時) (
レス) id: 70f7b238b7 (このIDを非表示/違反報告)
sayu_(プロフ) - ありがとうございました。 (2020年5月31日 21時) (レス) id: 70f7b238b7 (このIDを非表示/違反報告)
sayu_(プロフ) - お気に入りに登録、ありがとうございます！ (2020年5月10日 1時) (レス) id: 70f7b238b7 (このIDを非表示/違反報告)
sayu_(プロフ) - たくさんの方に読んで頂けてほんとに嬉しいです！これからも頑張ります！！ (2020年4月2日 20時) (レス) id: 70f7b238b7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：sayu_ | 作成日時：2020年1月30日 16時
