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ケーキのパックを開けてベンチに並べる
優太くんがおもむろに
｢歌います！｣そう言って立ち上がった
ンンっと、咳払いをしてから
｢♪ハッピバースデー、トゥ ユー｣
何だか恥ずかしくなって笑ってしまうと
｢なんで笑うんですかー！｣
『ごめん、ごめん。なんか照れくさくって』
｢いきますよー｣
そう言って最初から歌いなおしてくれた。
歌い終わると
｢Aさん誕生日おめでとうー！｣と拍手と満面の笑み
｢ほらほら、フッーてして！エアロウソクっす｣
とミルクレープが目の前に差し出された、
恥ずかしくって少し躊躇ったけど、
フッーっとエアロウソクの火を消す。
優太くんのクシャクシャの笑顔。
最悪だと思ってた誕生日だけど、そう悪くもなかったかもな。
2人してケーキを食べる。本当、最近のコンビニスイーツは侮れないよなー。
｢Aさん１個聞いていいですか？｣
優太くんの顔から笑顔が消えて真剣な顔して聞いてくる。
『なんだろ？』
｢やっ、Aさん結婚されてましたよね？今日はその、旦那さんは……？｣
｢あー、旦那は今仕事で海外に行っててね。もう1年くらいになるかな…去年は帰ってきてくれたんだけど、今年は忙しいみたいでね…｣
半分まで食べ終わったミルクレープをじっと見つめながら話す。
｢そっか……寂しくないですか？｣
『寂しくないって言ったらまぁ、嘘になるけど。気楽なもんだよ、1人だと』
｢そんなもんっすかね｣
うーん、何か考えてるような素振りで顔しかめる。
『ふふっ、優太くん』
｢ん？｣
『ここチョコレートついてる』
自分の唇の端をチョンチョンとつついて、ついてる場所を教えてあげる。
｢マジっすか｣
そう言うと、ペロリと舌を出して、チョコレートを舐めた。
その仕草が妙にやらしく見えてしまい、目を逸らした。
やだ、私欲求不満なんだろうか…
｢とれました？｣
んっ、と唇を少し尖らして優太くんが聞いてくる。
私は自分がドキドキしてるのを悟れないように、
指でOKサインを出した。
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Riri(プロフ) - sunatswmeさん» ありがとうございます！そう言ってもらえて凄く嬉しいです。また書きたい気持ちになってきてますのでその時はまたよろしくお願いします (2022年4月14日 11時) (
レス) id: d8a770905b (このIDを非表示/違反報告)
sunatswme(プロフ) - 大好きな作品です。凄く丁寧に書かれていて、何度も読み返しています。いつも素敵な世界に連れて行ってくれてありがとうございます。岸君のお話、これからも書いてください😊お願いします！ (2022年4月8日 0時) (レス) id: a7de34c9bb (このIDを非表示/違反報告)
Riri(プロフ) - めんまさん» コメント頂きありがとうございます！凄く嬉しいです。今ちょっと忙しいのでゆっくりの更新になるかと思いますが、引き続きよろしくお願いします！ (2019年4月10日 14時) (レス) id: 0b07168624 (このIDを非表示/違反報告)
めんま - はじめまして！めちゃくちゃ世界に引き込まれて、更新が楽しみで仕方なく毎日チェックしてしまってます！笑 これからも更新頑張ってください！！ (2019年4月10日 0時) (レス) id: c50314152c (このIDを非表示/違反報告)
Riri(プロフ) - 菜々さん» ありがとうございます！そう言って頂けてめっちゃ嬉しいです！！初めての作品で拙い文章でお恥ずかしいですが、最後までお付き合い頂けたら、と思います。 (2019年3月31日 20時) (レス) id: 0b07168624 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：Riri | 作成日時：2019年3月24日 23時
