番外編�� 02 ページ32
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あの後、サプライズ登場したかぼちゃのコスプレをするポメルンと沢山写真を撮って、流星くんの家へ向かった。どちらからともなく絡まった指が互いの手を引き寄せた。
「ご家族は？」
「多分買い物」
今俺とAしかおらん、と。言葉にするのはわざとなのか無意識なのか、未だに不思議という印象が抜けない流星くんから判別はつかない。
「Aの仮装、もっとちゃんと見たくて」
「もっと、ちゃんと、見る」
反芻した私に少々嬉しそうに頷く流星くん。
リビングにあるレザーソファに並んで座り、彼の方を向く。両肩を掴まれきっちりと正面を向かざるを得なくなる。こんな格好でなくとも流星くんを正面から見ることなど容易ではないので、ぎゅっと目をつぶった。
「…かわいい。ほんまに、かわいいわ」
こんな格好をしているからか、慣れ始めたその言葉が妙に恥ずかしかった。
「……あのさ」
ゆっくりと目を開けると、仮装をした流星くんがさらに格好よく見えてまた恥ずかしくなった。私だけ翻弄されてる。
「ん？」
「やっぱお菓子、食べよ」
「お菓子…？」
「ハロウィンやし…」
脈絡のない言葉だが、どうしても気を逸らしたくて、この羞恥心から離れたかったのだ。
「悪戯は？」
「悪戯…？」
「ハロウィンやし」
悪戯ってどんな、聞くより先にソファに押し倒されていた。突然の出来事と、感じたことのない鼓動とで頭は混乱していた。多分、頭だけじゃない。
元々熱くなっていた顔はとっくに沸点を迎えていて、目を瞑る余裕さえなかった。近付いてきた流星くんの顔、唇は私の頬へ落ちた。
「A、ほんまに似合ってて、他の人に見せたくなかってん」
至近距離で絡まる視線の中、彼はそう呟く。瞳が揺らいだ。
「流星くん、顔」
「…顔…？」
「多分…赤い……」
私の言葉を聞いて慌てて起き上がる流星くんが自身の頬に触れ、「熱」と静かに声を上げた。傍から見ても真っ赤だった。
「…流星くんでも、動揺したり照れたりするんや」
「Aは俺をなんだと思ってるん」
いつも翻弄されるのは私だけだと思っていたから少し安心してしまった。
「かわいすぎて、離れたくなくなるわ…」
起き上がろうとする私をきつく抱きしめた流星くんと共にソファへ沈んだ。
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終わり
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ぴの山(プロフ) - み(名前)さん» こんにちは、それなら何よりです。。！読んでくださりありがとうございます！ (2022年8月14日 14時) (
レス) id: df2014b5f8 (このIDを非表示/違反報告)
み(名前)(プロフ) - 青色ジャス民です。めっちゃキュンしました (2022年8月14日 1時) (レス) @page28 id: 5d7aa8d35f (このIDを非表示/違反報告)
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