番外編�� 02 ページ30
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「かわいかったなぁ………」
カメラロールに溜まったポメルンの写真を見ながら、私たちは会場を後にしていた。
「流星くんも写真撮った？」
「あ、うん。一枚だけやけど…」
おずおずとスマホを見せる流星くんに身を寄せる。そこには、手を振るポメルンと手を振り返す私が映っていた。
「わ、私もおる…………」
思わず呟くと、「ああ」と画面を閉じた流星くんがさも当然かのように言った。
「かわいかったし」
「…………」
固まった。
「…A……？」
そうだ、流星くんはこういう人だった。
頭から抜けていた……。
「流星くんも、か…かっこええで」
やられっぱなしは嫌だから、なんて理由で言い返してみた。こちらを振り返っていた流星くんが顔を逸らし、棒立ちのまま、無言の時間が流れる。
「…うん」
そっぽ向いたまま大きな手が差し出されるから、その手を取った。
ふと横を見ると、耳が真っ赤である。
やり返すことができたかな、と達成感に満ちていると。
「…この後時間ある？」
「うん、ある」
正直まだ別れたくないし。
「行きたいところある？」
「うーん、なんやろ。流星くんは？」
「んー、ちょっと、ほんまにちょっとやけど、腹減った」
「あ、私も減ったかも」
ポメルンのかわいいを摂取しすぎてお腹が減ってしまったようだ。
「俺ん家来る？」
「えぇ！？」
立ち止まって私の顔を覗き込む流星くん。くりっとした瞳が私を凝視している。握った手に熱が篭もる。
( 流石に流星くんの家は……。)
早過ぎないか、ハードル高すぎないか…！？
「え、えっと…」
これはなんと答えればいいんだ。何を考えているか分からない流星くんのことだから、ボケだったりするのだろうか。
あれこれと考えている間に、質問に答えない私に苛立ったのか顔を近づけてくる流星くん。仰け反るにも限界があった。
「………ち、近い」
出てきたのはそんな言葉だった。
「かわいい」
ほんまにかわいいな、と笑って私の頭を撫でる。
「妹がクッキー作りすぎたみたいやから、よかったらと思って」
片方の口角を上げる流星くんに、それなら大丈夫かと熱くなった顔を仰ぐ。
「うん、食べたい」
手を握り直し指を絡ませて、私たちは歩き出した。
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ぴの山(プロフ) - み(名前)さん» こんにちは、それなら何よりです。。！読んでくださりありがとうございます！ (2022年8月14日 14時) (
レス) id: df2014b5f8 (このIDを非表示/違反報告)
み(名前)(プロフ) - 青色ジャス民です。めっちゃキュンしました (2022年8月14日 1時) (レス) @page28 id: 5d7aa8d35f (このIDを非表示/違反報告)
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