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喧騒の中、時間がゆっくりに感じられる。仲間と抱き合う彼がこちらを見て、手を振ってくれた。応えるようにささやかに手を振り返す。
高鳴った胸はそのまま、試合は再開していく。
そのまま相手チームに追加点を許してしまい、こちらのクラスは予選敗退となった。皆落ち込んでいたけれど、流星くんのゴールを賞賛していて、他の競技もあると気持ちを入れ替えていた。
( 流星くん……。)
どこにいるんだろう。お願いを聞いてほしいとのことだったが……。体育祭の実行委員だから何か仕事でもあるのだろうか。
( …何も知らない……。)
そんなことでまた、小さく傷つく。
程なくして、全員グラウンドに集まれという放送が流れた。日陰でゆっくりしていた私は立ち上がる。
結局流星くんを見つけることはできなかったなと思いつつ、グラウンドの方へ出ると、競技の準備をする流星くんがいた。
この体育祭自体、球技がメインなのだがその中に何故か借り物競争が混じっているのだ。なんでも、この借り物競争で出るお題は恋愛やそれに発展するような話題を絡めたものばかりになっているらしい。
噂によれば、一日目で一番盛り上がる競技だとか何とか。
流星くんは一体、いくつの競技に出るつもりなんだろうと考えつつ、観客の一番後ろの方へ腰掛けた。
ピストルの音が鳴り、全員がスタートする。書かれた紙を見、戸惑う人、迷わず歩を進める人。観客の野次や声援を一身に受け、彼らが走る様子は青春を具現化したようだった。
そしていよいよ流星くんの番。合図とともに走り出した彼は、紙を引き、そして迷わずこちらへ歩いてきた。件の女子集団の声を物ともせず、彼は手を差し出した。
「Aさん、一緒来て」
「あ…うん」
私はまた、その手を取った。
少しだけ燻っていた淡い期待がいざ当たると、なんだか動揺で立ち往生する気分になってしまう。
人並みをかき分けながら私たちは二人で走って、見事一位でゴールを果たした。思わずハイタッチをした後、恥ずかしさのあまり我に返る。
「流星くん、お題何だったの？」
私の言葉に「ああ…」と答えた彼は、ポケットから紙を取り出し、開く。
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ぴの山(プロフ) - み(名前)さん» こんにちは、それなら何よりです。。！読んでくださりありがとうございます！ (2022年8月14日 14時) (
レス) id: df2014b5f8 (このIDを非表示/違反報告)
み(名前)(プロフ) - 青色ジャス民です。めっちゃキュンしました (2022年8月14日 1時) (レス) @page28 id: 5d7aa8d35f (このIDを非表示/違反報告)
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