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確かにそろそろお昼時だし、お腹が鳴りそうだ。
流星くんの言葉に頷けば、彼に連れられ、西洋の城のような風貌をしている洋食屋へ入店した。どうやら流星くんの行きつけらしい。
中へ入ると、人の良さそうなおばさんがにっこりと迎えてくれた。見た目とは裏腹に、老舗のような雰囲気である。
「ああ、流星くんいらっしゃい！」
「おばちゃん、久しぶり」
「さあさ、二人でここ座って。流星くんはいつものな、そちらのお嬢さんは？」
「え。えーっと……」
流星くんから渡されたメニューを見て、なんとなく目に止まったオムライスを注文した。横並びでカウンター席に座ると、流星くんが先程買ったヘアゴムとアクセサリーを取り出す。
「今付けてええ？」
「うん」
反対方向を向くと、後ろから流星くんの手が伸びてきた。冷えたチェーンと、彼の指の腹が首元あたりへ触れると、肩が僅かに揺れる。
「大丈夫？」
「あ…うん。大丈夫やで」
動揺したのがバレていたようで、鼓動がドッドッと高鳴っていくのが分かる。顔を見られない角度でよかった……。
慣れた手つきでネックレスを付けた流星くんは、続いて髪ゴムを結んでくれる。
「できた」
両肩をぽんと叩かれ、振り返ると微笑みかけてくれた。「こっち向いて」と言われたから彼の方へ向き直ると。
「うん、かわいいわ」
納得したように頷く流星くんに、「ありがとう」なんてお礼しかできなかった。もっと何か言うことは、と模索しようとするとおばさんが料理を運んで来て「あら、ええところやった？」なんて微笑む。
「ああ、えっと…」
「めちゃめちゃええところでしたよ」
「あらやっぱり？ごめんなさいねぇ」
おばさん奥の方におるから！食べ終わったら大声出してな！と念を押され、どう応対すればと流星くんの方を向けば「冷める前に食べよか」ということになった。
「流星くんはよく女の子にああいうプレゼントするの？」
「あー、まあな」
「妹とか彼女とか？」
「ん？あー……」
頭を捻らせた流星くんが、スプーンをくるくるしながら語る。
「妹には何回もあるけど、彼女はいなかったから分からんな」
てか、と流星くんが言葉を続けようとした時、こちらを覗くおばさんとバッチリ目が合ってしまった。
「ああ、ごめんなさいね！今度こそ邪魔しないから！」
高らかに笑うおばさんにお辞儀をしつつ、私たちはまた料理に向き直ったのだった。
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ぴの山(プロフ) - み(名前)さん» こんにちは、それなら何よりです。。！読んでくださりありがとうございます！ (2022年8月14日 14時) (
レス) id: df2014b5f8 (このIDを非表示/違反報告)
み(名前)(プロフ) - 青色ジャス民です。めっちゃキュンしました (2022年8月14日 1時) (レス) @page28 id: 5d7aa8d35f (このIDを非表示/違反報告)
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