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また顔が熱くなりそうなのを押さえ、そんな流星くんを見返した。
「……あ、あの」
「ん」
「流星くん何でそんなにかわいいって言うん…」
心臓に悪い、と訴えたつもりだったのだが。
「かわいいもんにはかわいいって言うやろ」
それが当たり前だというような言い草に、私は漸く被弾したのだった。自爆とはまさにこのことか。
ここできっと、私はかわいくないと言っても、俺にとってはかわいいだなんて、これまた当然と言うべき口調で話すだろう。口を噤むしかない私を見つめる流星くん。
「…な、なに」
「縄」
「あぁ…」
どうやら私が着手していた大縄が最後だったらしく、差し出された彼の手に縄を預けた。
なんか、また何か言われるかもと思っていた自分がとても恥ずかしい。流星くんがかわいいと連呼するものだから、いつの間にか自惚れてしまっていた。
( 恥ずかしいなぁ……。)
熱の余韻冷めやらぬ頬を押さえつつ、私は用具庫を後にしたのだった。後に……。
「一緒行こ」
したかったのだが、用具庫の鍵を掛けてきたらしい流星くんに追い付かれた。自惚れの反省をしたいから一人がよかったのだけれど、流星くんの厚意を拒否なんてしない。
「Aさんに確認したいことがあんねんけど」
「…うん、なに？」
ああ、どうしよう。さっき思案したことなにか聞かれるのかな。などと、ありもしない被害妄想を並べていると。
「お！りゅーせー！」
「先生が呼んでたで〜」
真向かいからこちらへ走ってくる複数人男子。それは、先程流星くんがお手洗いに行こうとしたのを阻んだ一向で。私は思わず彼と距離を取り、立ち止まってしまった。
彼らは隣に私がいることを認めた瞬間、珍しいものを見るように「お」と声を上げた。野次が飛んでいるのだろうが、あまり聞きたくない。
「Aさん」
流星くんが名前を呼ぶ。それに応えていいのだろうか。
「Aさん、行こ」
差し出された手。それは以前拒否した手。
( 自惚れ……。)
そんな言葉を反芻しながら、私はその手を取った。
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ぴの山(プロフ) - み(名前)さん» こんにちは、それなら何よりです。。！読んでくださりありがとうございます！ (2022年8月14日 14時) (
レス) id: df2014b5f8 (このIDを非表示/違反報告)
み(名前)(プロフ) - 青色ジャス民です。めっちゃキュンしました (2022年8月14日 1時) (レス) @page28 id: 5d7aa8d35f (このIDを非表示/違反報告)
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