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それから二人でポテトを分け合って食べていたが、いつまでもしげが戻ってこない。花火まであと三十分を切っていて、そろそろ三人でいた方がいいのではと思う。
「智洋くん、ちょっとしげ呼びに行ってきていい？」
「あ、うん。行ってらっしゃい」
先程より混んできた雑踏を確認した智洋くんが「気をつけてな」と告げてくれた。場所取りの関係もあって、智洋くんは荷物番をしてくれるらしい。
しげの連絡先に「今どこ？」と聞いてみた。少しして、「かき氷の屋台」と返信きた。先程見かけた屋台だから、すぐに見つけられるはずだ。行き方は分かっていても、人混みの行き交いが激しいから、なかなか進めない。
「痛っ……！」
あまりにも強引に進もうとするから、すれ違う人に足を踏まれてしまった。血管が圧迫された感覚、ヒリヒリしてその場に蹲ってしまいたい。
辺りを見回してみると、私を探している様子のしげが見えた。急いでそちらに向かおうと、方向転換する。なんだか窮地に現れたヒーローのように見えて、キョロキョロとした後私を見つけて笑顔になるから、少し泣きそうになった。
『俺も、名前で呼んでほしいねん。なんなら』
『神ちゃんは名前やけど、俺はしげってなんか…なんか、違うやん』
少し寂しそうな顔をして、私に打ち明けるしげ。彼が手を伸ばす、私も一生懸命に手を差し出した。
「──大毅くん！」
彼の意志を尊重したかったからなのか、そう呼びたくなったのか。兎にも角にも、私が名前を呼ぶと、彼は目を見開いたあとに満面の笑みになって、私の手を掴んだ。
「見つかってよかった」
安堵し息をついた大毅くんに連れられ、人気のないところに避難した。
「あー、足怪我してんな」
「ん、ちょっと踏まれちゃって」
赤みが増していた私の足の甲を見て大毅くんが顔を顰める。どうやら心配してくれてるみたい。空いていた近くのベンチに腰掛けると、大毅くんが私の下駄を脱がせ、足の怪我の具合を確認している。
「氷貰ってくる」
そう言い残して、先程いたかき氷の屋台へ戻って行った。
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ぴの山(プロフ) - ひなさん» ありがとうございます。期待に応えられるように頑張ります…！！ (2021年7月3日 15時) (
レス) id: 8ff15dce38 (このIDを非表示/違反報告)
ひな(プロフ) - はい！最高です。更新待ってます。頑張ってくださいね (2021年7月2日 21時) (レス) id: eedadeaf95 (このIDを非表示/違反報告)
ぴの山(プロフ) - ひなさん» 本当にこういう生活ができたら幸せすぎますよね(；；)！！ (2021年7月1日 23時) (レス) id: 8ff15dce38 (このIDを非表示/違反報告)
ひな(プロフ) - こんな生活、幸せすぎる、、、。 (2021年6月27日 21時) (レス) id: eedadeaf95 (このIDを非表示/違反報告)
ぴの山(プロフ) - ナナさん» ありがとうございますー！そのことについてはもう少し先のお話で分かるので待っていただけるとと嬉しいです…！モヤモヤさせてしまってすみません…(；；)！ (2021年5月21日 6時) (レス) id: 8ff15dce38 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ぴの山 | 作成日時：2021年5月5日 17時
