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会場に着くと、二人が甚平を着て待っていた。てっきり私服だと思っていたので、驚いてしまった。
「あ、Aーー！」
私に気づいたしげが手を振ってくれる。二人の元へ駆け寄った。
「A浴衣やん」
「え！髪ふわふわー！」
二人の反応が好感触というか、思ったよりも大きいリアクションをしてくれるのでなんだか照れてしまう。けれど、浴衣を着て髪をセットしてもらってよかったなぁと思う。
「じゃどうする？屋台ちょっと回る？」
「あ、射的あるで！」
しげが射的の方に突っ走っていくから私も追いかけようとすると、智洋くんに腕を掴まれた。咄嗟に彼の方を見る。
「浴衣似合ってる、髪も」
「え……あ、ありがとう」
「かわいい」
ふっと花が咲いたように微笑んだ智洋くんが肩を優しく叩いて、「しげ待ってー！」としげを追いかけていってしまった。
( …………え。)
今似合ってるって、かわいいって。時間差で智洋くんの発言がどれだけの爆弾だったか自覚していって、熱を帯びたその言葉で、顔が熱くなる。
「Aー！」
智洋くんが振り返り、私の名前を呼ぶ。熱い頬を隠して、元気に返事をした。
「よし、じゃあ俺がAの欲しいもん当てたる！」
張り切ったしげが腕捲りをし、私に「欲しいもんあるか？」と問う。欲しいものか…と並べてある色んなものを見る。食べ物は屋台で買うし、大きいぬいぐるみはゲーム機は取れなさそうだし。
「じゃ、あれ」
私が指さしたのは、小さい猫のストラップ。いつまでも残るものだし、さほど大きくないから取れるはずだ。
「よっしゃ、任しとけ！」
笑顔で自分の胸を叩いたしげが、狙いを定める。顔を顰め、ストラップに目を向けた。
緊迫した雰囲気のなか、銃を打つ。だが、それは的はずれな方向に飛んでいき、隣のお菓子が倒れた。
「あ、あれ」
焦りだしたしげが連続で打つが、後ろの幕を揺らしたり、店員を打ってしまったり。気づけば弾は全て無くなっていた。
「う…惜しかった……」
「え、どこが」
膝をついたしげの肩を叩き、智洋くんが覚悟を決めた顔をした。
「俺がやってみる」
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ぴの山(プロフ) - ひなさん» ありがとうございます。期待に応えられるように頑張ります…！！ (2021年7月3日 15時) (
レス) id: 8ff15dce38 (このIDを非表示/違反報告)
ひな(プロフ) - はい！最高です。更新待ってます。頑張ってくださいね (2021年7月2日 21時) (レス) id: eedadeaf95 (このIDを非表示/違反報告)
ぴの山(プロフ) - ひなさん» 本当にこういう生活ができたら幸せすぎますよね(；；)！！ (2021年7月1日 23時) (レス) id: 8ff15dce38 (このIDを非表示/違反報告)
ひな(プロフ) - こんな生活、幸せすぎる、、、。 (2021年6月27日 21時) (レス) id: eedadeaf95 (このIDを非表示/違反報告)
ぴの山(プロフ) - ナナさん» ありがとうございますー！そのことについてはもう少し先のお話で分かるので待っていただけるとと嬉しいです…！モヤモヤさせてしまってすみません…(；；)！ (2021年5月21日 6時) (レス) id: 8ff15dce38 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ぴの山 | 作成日時：2021年5月5日 17時
