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第一回料理研究会 ページ19

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有言実行。

「第一回料理研究会!」
「わー!」

料理を作るとなったら早速勉強しなくては。せめて一週間が回るくらいにレパートリーは増やしたい。

そんな私の要望に、今日はバイトがなかった智洋くんが付き合ってくれることとなった。しげは部活で行けないらしい。

「今日は何作るん?」
「とんかつ!」

美味しいし手軽にできるものの代表格だと思う。早速買ってきた食材を取り出し、準備を始めていく。私が作って、智洋くんに試食してもらうのだ。

「そういえば、智洋くんって何のバイトしてんの?」

ふと気になったことを、作業の片手間に聞いてみる。

「コンビニ!」
「コンビニかぁここらへん?」
「どっちかって言うと高校の近くかなぁ、学校終わったらすぐ行けるように」

椅子に腰かける智洋くんと、キッチン越しに話す。豚肉を叩き、味付けをしていく。

「俺ん家結構な大家族やからな」
「そうなん?」
「そそ、五人家族でちょうど俺が真ん中かな?」

洗濯とか掃除とか結構家事やってたという言葉を聞いて、智洋くんの頼りがいのあるところとか少し大人なところに説明がついた。

「妹二人おるんやけど、今度Aと遊びたいって言うてたで」
「え!妹さん会ってみたいわ」
「よかったぁ、今度家呼ぶ」

楽しみにしてる、そう言うと智洋くんの笑い声が聞こえた。小麦粉、卵、パン粉の順に付けて後は揚げるだけなのだが。如何せん揚げ物なんて何年もやっていないものだから油が怖い。

( ……いやいや、そんなことでビビってたら毎日料理なんて先が知れてる。)
どうしよう、と迷いつつ智洋くんに助けを求めようか悩む。

「何となく、智洋くんってお兄さんな感じするわ」
「それよく言われるわ〜なんか、あれこれと次々気になってしまうし…」

と、いつの間にか私の隣に立っていた智洋くんにびっくりしてしまう。

「俺がやろか?」
「え、いや…私がやらんと意味ないから…!」

智洋くんに近くで見てもらった方が上手くいくかもしれない。よし、と気合を入れた。



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ぴの山(プロフ) - ひなさん» ありがとうございます。期待に応えられるように頑張ります…!! (2021年7月3日 15時) (レス) id: 8ff15dce38 (このIDを非表示/違反報告)
ひな(プロフ) - はい!最高です。更新待ってます。頑張ってくださいね (2021年7月2日 21時) (レス) id: eedadeaf95 (このIDを非表示/違反報告)
ぴの山(プロフ) - ひなさん» 本当にこういう生活ができたら幸せすぎますよね(;;)!! (2021年7月1日 23時) (レス) id: 8ff15dce38 (このIDを非表示/違反報告)
ひな(プロフ) - こんな生活、幸せすぎる、、、。 (2021年6月27日 21時) (レス) id: eedadeaf95 (このIDを非表示/違反報告)
ぴの山(プロフ) - ナナさん» ありがとうございますー!そのことについてはもう少し先のお話で分かるので待っていただけるとと嬉しいです…!モヤモヤさせてしまってすみません…(;;)! (2021年5月21日 6時) (レス) id: 8ff15dce38 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ぴの山 | 作成日時:2021年5月5日 17時

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