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「お、A〜！神ちゃんバイト行ってもうたか」
制服に着替えたしげが向こうから走ってくる。
「しげは知ってたん？」
「今日あることは知らんかったなぁ、神ちゃん急にシフト入れるからいつバイトかは俺も分からん」
智洋くんはシフトの調整役といっていいほど、他の人のシフト替えに応じては長時間働いているのだという。ダンススクールもあるから尚更暇な時間はなく、両立も大変そうだ。
「神ちゃんの真面目で努力家なとこはもはや才能やな」
そう言いながらフラフラと歩き、空を見上げるしげの目はキラキラと輝いていて羨望の眼差しといってもいいほどだった。
「俺もな、やるって決めたものはとことんやるねん。やから努力家かもな真面目にできてるかもなって思ってたんやけどな〜」
もしかしたら今日の試合のことを引きずっているのかもしれない。そう思うと、つい言葉が出てしまった。
「私は今日の試合のしげと智洋くんから教えてもらったことしか知らんけど、相当努力したんやなって分かったよ。素人目やけど…」
「うん、ありがとう」
朝登校した時よりもしげの歩くスピードが明らかに遅い。少しだけ先を行くしげの背中を見つめる。
「今日のしげは、かっこよかった」
私の言葉を聞いてしげが足を止めた。
「…ありがと」
そう呟いてまた歩き出す。私はしげについて行く。
「Aさぁ俺が落ち込んでるとか思ったやろ！？」
いきなり振り返ったしげにびっくりしてしまい、一歩後退る。
「気にしてると思ってたけど違うん？」
「確かに少し引きずってる部分はあるけどな、さっき試合したばっかやし」
それから私の横に並んで、目を見ながら話し出した。
「あの相手県大会まで行った強い人やねんてーそりゃ敵わないなぁ今の俺じゃ。やけどな、そんな俺でも1ポイントは取れた。最近やっと練習し始めた俺がやで？」
楽しそうに笑いながら私を見る。
「だから俺があの人の何倍も練習すれば敵うかもしれん。俺はあの人に勝ちたい。あの人に勝ってその先の景色を見てみたいって思えた」
そう話すしげの顔は清々しいものだった。
「今回は負け！完敗！でも次はそうはいかんって言ってきたわ！」
口を大きく開けて笑うしげが背伸びをした。
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ぴの山(プロフ) - ひなさん» ありがとうございます。期待に応えられるように頑張ります…！！ (2021年7月3日 15時) (
レス) id: 8ff15dce38 (このIDを非表示/違反報告)
ひな(プロフ) - はい！最高です。更新待ってます。頑張ってくださいね (2021年7月2日 21時) (レス) id: eedadeaf95 (このIDを非表示/違反報告)
ぴの山(プロフ) - ひなさん» 本当にこういう生活ができたら幸せすぎますよね(；；)！！ (2021年7月1日 23時) (レス) id: 8ff15dce38 (このIDを非表示/違反報告)
ひな(プロフ) - こんな生活、幸せすぎる、、、。 (2021年6月27日 21時) (レス) id: eedadeaf95 (このIDを非表示/違反報告)
ぴの山(プロフ) - ナナさん» ありがとうございますー！そのことについてはもう少し先のお話で分かるので待っていただけるとと嬉しいです…！モヤモヤさせてしまってすみません…(；；)！ (2021年5月21日 6時) (レス) id: 8ff15dce38 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ぴの山 | 作成日時：2021年5月5日 17時
