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二日目もあっという間に過ぎていき、気付けば残すは遊園地のみとなってしまった。お父さんとお母さんは二人で回ると決めていたらしく、それなら二人で回ろうかと大毅と話す。


せっかくだからと、メディアでよく話題になっているお化け屋敷に入ることとなった。大毅に先を行かせたところ、見事に全て先にリアクションするものだから、私の恐怖は半減されたわけだが……。


「きっつ………」
「めっちゃ疲れてんなぁ」
「最初に行くところやなかったわ……」


大きなリアクションをし過ぎて疲れた大毅を連れ、アイスでも食べて休憩しようということになり。ここは思い切って、とトリプルサイズを頼み、バニラやチョコを頬張る。

すっかり疲れきってしまった大毅の様子を見て、「絶叫系とかはやめとく?」と聞けば、「いや…むしろ絶叫系制覇しよ…」とどこかネジが外れてしまったらしい。


それから、命の危機を感じるほど絶叫系のアトラクションに乗った。もうそれはそれは、日が暮れる頃には足の力が抜けてしまいそうなほどに。

そろそろ両親と合流した方がいいだろう、とスマホを取り出すと、その手を制された。最後に乗りたいものがあるらしい。


「ここなら少し休憩できるやろ」


大毅に先を譲られ、乗り込んだのは観覧車であった。旅行の締めに観覧車とか、大毅も中々分かってるヤツである。


「その…二日間、楽しかった?」
「うん。むっっちゃくちゃ楽しかった!」
「ほんま?それならよかった」


思えば、看病してくれた時を経てから、大毅は私の前でもよく笑うようになった気がする。


「ほんまにありがとう」
「……?」
「大毅のおかげで、修学旅行に行けなかった苦い思い出が塗り替えられたから」


悲しい思い出のままだったら、様々なことを後悔していたかもしれない。後悔する資格もないことを。




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作者名:ぴの山 | 作成日時:2023年5月25日 15時

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