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そういえばそろそろお腹もすいた頃だし、私も夕食を作るかと重い体を起こす。リビングの方へ行くと、マネージャーの方が作ってくれたのかラップがかかったご飯が置いてあった。添えてあったメモには夕食にどうぞと書いてある。質素ながらもとても美味しそうだ。
私はおそらく熱を出しているみたいだったが、せっかく作ってもらったご飯を食べないわけにはいかない。朝座った場所と同じ席に座り、手を合わせる。麦茶を一口飲み、味噌汁を口に運んだ。
「…………う、」
何の味もしなかった。強いて例えるなら鉄のような、言ってしまえば血のような味。
マネージャーの方がそんなものを入れるはずなく、考えられるとすれば異常なのは私の味覚の方。桐山さんからもらったチョコも食べてみるが、やはり同じような味しかしない。チョコの甘い匂いはするものの、食べるのが苦しいくらいに本来の味の影もなかった。
この部屋もいつもより薄暗い気がして、カーテンをすり抜けて数多の手が私へと伸びてきている気がした。どこを向いても誰かと目が合う感覚がして、急いでベッドへ潜り込む。
手紙の内容や掲示板の誹謗中傷が脳内再生されて、どこまでもついてまわる。逃げ場をどうにか見つけたくて、必死に目を閉じたのだった。
目を覚まして時計を確認すると昼になっていた。いつものBGMが鳴らなかったのはめざましをセットしていなかったからだと今更気づいた。
「おはようございます」
マネージャーの方の声がリビングの方から聞こえた。起き上がってそちらへ向かうと、昨日残したご飯はもうなくなっていた。
「すみません、食べられなくて」
「いえ…まずはお粥にすればよかったですね」
すみませんと謝る彼女だが、悪いのは私の方なのだ。ちゃんと食欲はあったし、あのときは完食しようとして手をつけたというのに。
「明日から仕事出られそうですか？」
「え、えっと……」
「しばらく休みますか」
私の腹の虫を聞くと、マネージャーの方がそう言った。
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るな(プロフ) - もちろんです！これからも応援してます！ (2021年4月28日 23時) (
レス) id: 8624103a6b (このIDを非表示/違反報告)
ぴの山(プロフ) - るなさん» ありがとうございます〜！最後までお付き合いいただけると嬉しいです…！！ (2021年4月28日 21時) (レス) id: 54952e91f1 (このIDを非表示/違反報告)
るな(プロフ) - ものすごくストーリーが好きです！何度も読み返してます！毎日更新楽しみにしてます！ (2021年4月28日 18時) (レス) id: 8624103a6b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：＿＿ | 作成日時：2021年4月10日 18時
