小動物系彼氏と暮らしています。

#7 ページ7

あっちー。
汗っかきの俺には厳しい季節、到来。

パタパタと、Ｔシャツをあおいで、自分の熱気を逃がす。
ダンスとなると、時間を忘れてしまうとはこのことで、気が付けば、窓の外は真っ暗だった。
レッスンが終わったのが夕方で、それから一人スタジオにこもってたから、随分躍り込んでいたことになる。
スタジオの壁にかかっている時計を見れば、もう20時をまわっている。


今から行けば、仕事終わりのヌナと一緒に帰れるかもしれない。




急いで着替え、愛車のクロスバイクに飛び乗る。
さっきシャワーしてさっぱりしたばかりなのに、既に額には汗がにじむ。
けれど、夜風が気持ちよくて、ヌナのおさがりの自転車を漕ぐスピードも上がる。





「こんばんはー」

「あ、いらっしゃいませ！」

迎えてくれたのは、同じ大学の後輩という女の子一人だった。

「あれ、店長さん、いる？」

「あ、店長はさっき、帰りましたよ」

「そう、なんだ。ありがと」

「あの、スニョンさん、店長と付き合ってるんですね」

「え？あぁ、うん。もしかして、ヌナから聞いた？」

「あ、その、今日、本社のミンソクさんが来てて、たまたまそんな話になったんです。もう、びっくりしましたよ！」

「そう、なんだ。え、ミンソクさんはもう帰ったんだよね」

「あ、はい。店長と一緒に出ていきました」

「そっか」

ミンソクさんと、一緒だったんだ。

店を出て、すぐに携帯をチェックしてみたけれど、ヌナからは何の連絡もない。もしかして、ミンソクさんと、今も一緒にいるのか？

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