小動物系彼氏と暮らしています。

#39 ページ39

俺、入っていけばよかった？

一体、どうすればよかったんだ。

あんなところを見てしまっては、さすがに入っていけなかった。


確かに、ヌナと…キボムさんだった。
あれ、抱きしめられてたよな…。


もしかして俺のこと、相談してた？


俺が帰ってこないって、愚痴ってたんだろうか。



何にしても、自分が蒔いた種だ。悪いのは全部、俺。

もしヌナに捨てられても……や、それは嫌だ。



ぐるぐる頭のなかが混乱したまま、気づけばヌナのいないうちに帰ってきて
ズルズルと重たい体を引きずってダイニングまでたどり着いたら、そこには可愛いメッセージカード。


開いたら、

“スニョン、お誕生日おめでとう”

“cafe Lampもスニョンと一緒にはじまります。
背中押してくれて、ありがとう”


って、相変わらずの達筆で書かれてた。

今日は俺の誕生日で、ヌナのお店が始まる日。

本当なら、一緒に、笑って迎えてたはずなのに。





昨日の夜、日付が変わった瞬間に、お祝いするって、約束してたのに。


あ……



冷蔵庫を開けたら、真ん中の段に、四角い箱があった。
中身を見なくてもわかる。
ヌナが作ってくれた、俺の誕生日ケーキだ。


Happy Birthday！
スニョン、24歳おめでとう

って、書かれたクッキーのプレートに、フルーツがいっぱいのやつ。



何の連絡もせずに、帰ってこなかった俺を、ヌナはきっと待ってくれてたんだ。


どんな気持ちで、待ってくれてたんだろう。




ほんっと、俺はなんてバカなんだ。
自分が情けなくて、さっきの光景がショックで、いよいよ涙が止まらなくなった。

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