#39 ページ39
スニョンは、男の子が好きな男の子で、8つも年下で、可愛くて、時々憎たらしい。
出会った頃から、そんな存在だった。
それはこの先もずっと変わらないと思っていたし、変えちゃいけないことなのだ。
「ヌナ、最近コンビニ来ないね。あ、もしかして、ミンソクさんち行ってんのかー」
「まぁね」
「そりゃ、そうだよな。付き合ってるんだもんな」
でも、スニョンくん寂しい！
なんて、冗談めかして頬を膨らませる。
あー、なんでこう、いちいち可愛いかな…
平日の夜のカフェは客足もまばらで、スニョンはバイト前のわずかな時間、うちに寄るのがもはや習慣になっていた。
「うまくいってるんだ？」
「うん。てかスニョンこそどうなの。いい人いないの？」
「前も言ったじゃん、俺は特定の人とは付き合わない主義だから」
「…付き合いなよ」
「いいじゃんか、俺の勝手だし」
「……そう、だけど…スニョンにも幸せになってほしいし」
「…俺、別にかのじ…あ、相手いなくても今は幸せだって。なんてったって、ダンスがあるもんね」
嬉しそうに、笑う。その表情から、今、充実しているのが分かる。
「だからヌナ、ライブ、絶対見に来てよ」
「…うん」
スニョンに幸せになってほしい、と言いながら、本当は、自分の
ためかもしれない。
困るのだ。
スニョンが誰かと幸せになってくれなきゃ。
この変な胸の中を、すっきりさせたいのだ。
そう思っている間にも、日々は過ぎて、気づけばライブの日が来てしまった。
スニョンからもらった、SHINeeのライブのチケット。
観に行くのをためらってしまったのは、怖かったからだ。
目の前のステージで踊るスニョン、バックダンサーだから決してスポットが当たっているわけじゃないのに、すぐに見つけてしまった。
目が離せなくて、苦しくなった。
この動悸は、なんだろう。
分かっているけど、分かりたくなんかなかった。
だから、嫌だったんだ。
今、踊る彼を見たら、この気持ちを、自覚しなきゃいけなくなる。
そう感じたから、見たくなかった。
私の部屋で踊るスニョンがフラッシュバックする。
あぁ、どうしよう。
こんなのまるで、好き、みたいじゃない。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 592人がお気に入り
お気に入り作者に追加
「SEVENTEEN」関連の作品
この作品を含むプレイリスト ( リスト作成 )
この作品を含むプレイリスト 
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
nayuta(プロフ) - ハフィントンポストさん» ハフィントンポストさん、コメントありがとうございます！お返事遅れてしまい、すみません！！ありがたいです！可愛いスニョン、また続編ものぞいていただけたら嬉しいです。 (2019年5月11日 6時) (
レス) id: 812cdb4791 (このIDを非表示/違反報告)
ハフィントンポスト(プロフ) - なんか、読み始めたら段々と吸い込まれて全部読んじゃいました、すにょん可愛いですね！ww！ (2019年1月25日 22時) (レス) id: b852baaf97 (このIDを非表示/違反報告)
nayuta(プロフ) - にとまる。さん» にとさんーー！わたくしもおぬよん好きなので、ついつい登場させちゃいます。おぬよんにときめいてくださるなんて、うれしいですー！ (2018年9月1日 1時) (レス) id: 812cdb4791 (このIDを非表示/違反報告)
にとまる。 - nayutaさん» すにょんんん(( でもにとてきにはたまにでてくるおぬよんにときめきます。好き。 (2018年8月29日 22時) (レス) id: 307b4f2a6a (このIDを非表示/違反報告)
nayuta(プロフ) - にとまる。さん» にとまるさん、ありがとうございます！どちらに傾くのか、、、更新頑張ります！ (2018年8月22日 12時) (レス) id: 71317fae55 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：nayuta | 作成日時：2018年7月18日 14時
