#31 ページ31
「お邪魔しまーす」
「どうぞ」
結局、あのままソファで眠りこけ、目覚めた時には朝だった。
起こしてくれるスニョンがいないと、やっぱり不便だな。
なんて悠長に考えている暇もなく、シャワーを浴びて、掃除機をかけて、洗濯をして、買い出しをして、なんとかミンソクを迎えたのだった。
「ミンソク綺麗好きだからさ、うち、散らかってると思うけど…」
「え、綺麗にしてるじゃん。
Aらしい部屋だな。なんか、スッキリしてて」
「殺風景でしょ。私、女の子らしいのとか苦手だから」
「いや、この方が落ち着く。俺の家も全く生活感ないから」
「そう？なら良かった」
キッチンでコーヒーを淹れながら、リビングのソファに腰を下ろすミンソクを見れば、「ケーキ、どれがいい？」と声をかけてくれる。
「何買ってきてくれたの？」
「ガトーショコラとフルーツタルトと、モンブラン」
「んーと、フルーツのやつ」
「オッケー」
10年近くただの同期だったミンソクと、こんな会話をする日がくるとは。しかも我が家で。
なんか、付き合ってるんだなぁという実感が、ようやく湧いてきた。
ミンソクの持ってきたアクションの映画のDVDをソファで並んで鑑賞して、日が落ちてきた頃、私は夕飯の準備をするためキッチンに立った。
「手伝おうか？」という彼の申し出はやんわり断り、ソファでゆっくりしてもらうことにした。
さすがにキッチンをすべてさらけ出すには、少し抵抗があった。
なんてったって、あのきれい好きでおなじみのキム・ミンソクだ。ここで幻滅されることだけは避けたかった。
「もうできるよー」
ダイニングに完成した料理を並べ始めれば、ソファでくつろいでいた彼は「おいしそうだな」とおもむろに立ち上がり、ダイニングに鼻を寄せた。
「あ、ビール、飲むだろ？」
「うん」
彼は冷蔵庫から缶ビールを取り出しながら、思い出したように口を開く。
「あ、そういえばさ、今日行きしにこれ買ったとき、スニョンくんに会ったよ」
「そうなんだ」
「ヌナのこと、よろしくお願いしますなんて、言われちゃったよ」
「スニョン、そんなこと…」
「いい子だよな。お前が可愛がるのも分かるわ」
「まぁ、なかなか生意気だけどね」
「弟みたいで可愛いってゆってたくせに」
「たしかに。それはそうだけど…」
「けど、就職して地元帰っちゃったら、A、寂しくなるんじゃない？」
「え…」
そんなの、聞いてない。
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nayuta(プロフ) - ハフィントンポストさん» ハフィントンポストさん、コメントありがとうございます！お返事遅れてしまい、すみません！！ありがたいです！可愛いスニョン、また続編ものぞいていただけたら嬉しいです。 (2019年5月11日 6時) (
レス) id: 812cdb4791 (このIDを非表示/違反報告)
ハフィントンポスト(プロフ) - なんか、読み始めたら段々と吸い込まれて全部読んじゃいました、すにょん可愛いですね！ww！ (2019年1月25日 22時) (レス) id: b852baaf97 (このIDを非表示/違反報告)
nayuta(プロフ) - にとまる。さん» にとさんーー！わたくしもおぬよん好きなので、ついつい登場させちゃいます。おぬよんにときめいてくださるなんて、うれしいですー！ (2018年9月1日 1時) (レス) id: 812cdb4791 (このIDを非表示/違反報告)
にとまる。 - nayutaさん» すにょんんん(( でもにとてきにはたまにでてくるおぬよんにときめきます。好き。 (2018年8月29日 22時) (レス) id: 307b4f2a6a (このIDを非表示/違反報告)
nayuta(プロフ) - にとまる。さん» にとまるさん、ありがとうございます！どちらに傾くのか、、、更新頑張ります！ (2018年8月22日 12時) (レス) id: 71317fae55 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：nayuta | 作成日時：2018年7月18日 14時
