★ ページ49
何もできないのは分かっていても、とにかくヌナに元気になってほしい。
だから、ヌナを笑顔にする大作戦、決行である！
事務所で何やら作業をしているヌナの背中に、こっそり近づく。
「ヌナ」
「えっ」
「はい、どうぞ」
振り返ったヌナに、差し出したマグカップ。
「ありがと…ブーちゃんがいれてくれたの？」
「あ…ううん。ジョンハニヒョンにいれてもらった」
そう、僕がやろうとしたら、エスプレッソマシーンを壊しそうになって怒られたのだ。
「そっか…ありがとね」
「うん。ヌナ、まだ仕事終わんないの？」
「もうちょっとで終わるよ。
みんなを送るまでに済ませとこうと思って」
「僕らなら、自分たちで帰るから大丈夫だよ」
「ダメだよ。もう遅いし、まだ下にファンの子たち、いるかもしれないでしょ」
「だけど…」
「何遠慮してんの？いつものことでしょ」
「でも…」
「ブーちゃん、もしかして私に気遣ってる？」
「……」
「私、仕事に私情は絶対持ち込まないから。だから大丈夫だよ」
心配しないで。
そう言って笑うヌナの顔、やっぱり痛々しくて
なんか、突っぱねられたみたいな気がして、ショックだった。
とぼとぼ、練習室に戻ったら、ジョンハニヒョンがまだお怒りモードだった。
「お前、俺に後片付けさせるとは、いい度胸してるな」
「ごめんなさい…」
「ん？どした？
ヌナになんか言われた？」
「…心配するなって。
僕、ヌナの負担、減らしたくて
でも、全然役に立ってない…」
「スングァニ…」
「しょうがないか…僕、ヌナに比べたらまだまだ子どもだし…
頼りないよね…
ヒョンやスンチョリヒョンみたいに、頼ってもらえないの、わかってたけど…」
本当のヌナみたいに、思ってたから、何かしてあげたかった。
それだけなのに、うまくいかない。
「お前はそのままでいいよ。
まだ子どもなお前がヌナも、俺たちも可愛いんだからさ。
お前が甘えてくれるのが、ヌナのためになってると思うけどな」
「え？なんで？しんどいだけじゃない？」
「分かってないな〜」
なんだか大人なジョンハニヒョン、むぅ。
「ヌナは、お前が可愛くてしょうがないんだよ。
だから、そんな早く大人になろうとすんなって」
そう言われても、僕、早く大人になって、ヌナを助けられるようになりたい。
甘えるのがヌナのためなんて、ジョンハニヒョンの考えてることは
やっぱり僕には分かんないや。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 194人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「SEVENTEEN」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
nayuta(プロフ) - みく@企画垢さん» みくさん、ご指摘ありがとうございます！大変失礼をいたしました。修正しました。まだ未熟者ですが、どうぞよろしくお願いします。 (2017年8月26日 0時) (
レス) id: 7899cbdaa6 (このIDを非表示/違反報告)
みく@企画垢(プロフ) - オリジナルフラグを外してくださいね (2017年8月25日 19時) (レス) id: e89ce37d74 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：nayuta | 作成日時：2017年8月18日 19時
