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三が日が明けて、ソウルに戻ると、その足でジュニョンさんに会いに行った。
「…俺、フラれるの?」
「…本当に、私、勝手で…ごめんなさい」
「ほんっと、お前ら勝手だな」
「……」
「そんな顔すんなって。
もういいよ。本当はやだけど。
ま…俺、大人だし」
笑ったジュニョンさんは、私の頭をポンと撫でて、「ちゃんと大事にしてもらえ」って、言ってくれた。
***
それから、戻ってきた、自分の役目。
「やっぱAヌナが来てくれないとね〜」
スングァンくんが甘えてくれて、私も日常が戻ってきたと、実感する。
ケータリング、久しぶりの練習室。
みんなが一生懸命汗を流す姿を見て、なんだかうるっときてしまった。
「A、どしたの?」
あ、あの頃と違うことが一つだけ。
それは、私を覗き込む、スニョンくんが、私のことを呼び捨てで呼ぶようになった。
「なんでもないよ」
「泣いてるじゃん」
私の隣に腰を下ろし、左頬にさらっと手を当ててくるもんだから…。
「大丈夫だって。
てか、近いよ」
頬を流れる汗がキラキラして、それさえまぶしいと思ってしまう私は、一体。
「近いって…当たり前じゃん、付き合ってるんだから」
ニカッと笑う。10時10分。
全く、自分がアイドルってこと、自覚して行動してくださいよ。頼むから。
そんな私たちのそばで、大袈裟なため息。
「どしたの?スングァナ」
「ヌナ、聞いてくれる?」
なんだか食い気味に迫ってくるスングァンくん。
「あ、今のこいつに絡まれたら、話長くなるぞ〜」
「え…」
「だって、ヒョンとヌナがイチャイチャするのがいけないんだっ
僕だって、恋したいのに〜」
「こいつ、頭の中で妄想ワールド繰り広げちゃってんの」
「だって、全然出会い、ないんだもん!
可愛くて、ちっちゃくて、守ってあげたくなるような女の子
どっかにいないかなぁ〜」
夢見る少女のようなスングァンくん。周りにぽわ〜んとお花畑が見えるようだよ。
そんな恋に恋するスングァンのラブストーリーは、次のお話で。
キラキラ星 fin
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nayuta(プロフ) - みく@企画垢さん» みくさん、ご指摘ありがとうございます!大変失礼をいたしました。修正しました。まだ未熟者ですが、どうぞよろしくお願いします。 (2017年8月26日 0時) (レス) id: 7899cbdaa6 (このIDを非表示/違反報告)
みく@企画垢(プロフ) - オリジナルフラグを外してくださいね (2017年8月25日 19時) (レス) id: e89ce37d74 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:nayuta | 作成日時:2017年8月18日 19時