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(side You)
今日も、かわいかったな。
拗ねたような顔が、まるで、小さな子どもみたいだった。
「何ニヤついてんの?」
「あ、すみません…」
ジュニョンさんに突っ込まれ、思わず、顔に出てしまってたことに気づく始末。
やっぱり、スニョンくんといたら、楽しいんだ。
だから、何も考えず、笑っていられたらいいのに。
だけど、ひとつ、乗っかってしまった感情が、そうはさせてくれない。
もしかしてスニョンくんも私のこと…なんて夢のようなことを考えては、掻き消す。
住む世界が違うんだと、自分に言い聞かせる。
期待してはいけないのに、彼が私に向けてくれる笑顔に、どうしようもなく浮かれてしまう。
その繰り返しで、身動きがとれなくなっていた。
「なぁ、明日、暇だろ?」
いつものようにジュニョンさんに家まで送ってもらって、バイクを降りたときだった。
「…何で決めつけるんですか」
「何となく?」
「まぁ、当たってますけど…」
「じゃ、出かけるか」
「えっ…」
「デートだよ」
「…デート、ですか」
「え、やなの?」
「いえ!そんな滅相もございません!」
「じゃ、朝、迎えに行くから」
「えっ、どこに行くんですか?」
「内緒」
「えー」
「あったかい格好で来いよ」
「…はい」
そんな有無を言わさぬジュニョンさんに飲み込まれ、急に決まったデート。
デート…。どうしよう。
いや、別に、スニョンくんとは何でもないんだし。
何も、後ろめたく思うことなんて、ない。
むしろ、ちゃんと諦める、いいチャンスかもしれない。
気持ちを切り替えて、明日の服装を決めるべくクローゼットを開けた。
あったかい格好って言われたけど、寒いところ、行くのかな。
まぁ、11月だから街中でも十分寒いのだけど。
大人のジュニョンさんに見合う服なんて、持ってないもんな。
あれやこれやと鏡の前で悩み、合わせていると、つけっぱなしのテレビから流れてきた歌。
それは、SEVENTEENのライブ映像だった。
ホシとして歌い、踊る彼は、キラキラしていて、本当に、星のよう。
そう、彼は、近くて、遠い存在なんだ。
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nayuta(プロフ) - みく@企画垢さん» みくさん、ご指摘ありがとうございます!大変失礼をいたしました。修正しました。まだ未熟者ですが、どうぞよろしくお願いします。 (2017年8月26日 0時) (レス) id: 7899cbdaa6 (このIDを非表示/違反報告)
みく@企画垢(プロフ) - オリジナルフラグを外してくださいね (2017年8月25日 19時) (レス) id: e89ce37d74 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:nayuta | 作成日時:2017年8月18日 19時