★ ページ24
(side You)
今…なんて?
「おい、大丈夫か?」
「だってっ、今…」
「付き合ってって、言ったんだけど」
「なんで…」
「そんなの、好きだからに決まってるじゃん」
「…えぇ…」
「…そんな顔、するなって。ごめんごめん」
そうやって、いつものように私の頭を撫でるジュニョンさんは困ったような顔をして、そんな彼の顔、私は今まで見たことがなかった。ドクンと胸が鳴って、なんか…
「…ジュニョンさん…こんなこと言ってる女の人、いっぱいいるんじゃないですか」
「ハァ?俺、どんなやつだと思われてるんだよ」
「…遊び人」
「ひど…言っとくけど俺、こんな面倒なこと、誰にでもしないから」
「……」
「あの子のことで悩むお前、ほっとけなかったんだよ」
「…そんな、いきなり言われても…どうしていいか、わかりません」
「ごめんね。A」
名前を呼ばれて、思い出してしまった、「Aちゃん」と呼ぶ、彼の声。
こんな時でも、思い出してしまう、彼のこと。忘れなければいけない。忘れるには、どうしたら…
「ま、ゆっくりでいいから」
顔を上げたら、ことさら優しい顔をしていて…なんかずるい。
「忘れるために利用してもいいよ。俺、結構忍耐力あるし、てか今まで散々聞かされてきたから、平気」
「…いろいろ、すみません…」
「悪いって思ってんなら、付き合ってよ」
「…それは」
「わかってるって。ま、気長に待つから」
「……なんで、ですか」
「ん?」
「なんで、私なんか…。ジュニョンさん、かっこいいし、きっと、たくさん綺麗な人、寄ってくる、だろうし。お客さんにも、人気だし」
「でもお前が好きなんだよ」
なんで、そんなストレートに言えるんだ。この人、頭おかしい。
「あ、赤くなった」
「ちょっと、絶対遊んでる!」
言ったら、急に爆笑された。やっぱ、からかってるんじゃないか。
「そうかもなー。今、スゲェ楽しいもん」
「やっぱり…」
「お前といるの、楽しいんだって。あ…それが理由かも」
少年のように笑う彼を、一瞬でも、かわいいと、思ってしまった。
「お前を好きな理由」
テーブル越しの距離があって、助かった。
もっと近かったら、きっと、ジュニョンさんはなんてことないように、抱きしめてくるんだ。
男の人に免疫のない私は、そのたびにドキドキしてた。
だけど、まさか、自分に気持ちが向けられているなんて、そんなの…キャパオーバーです。
194人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「SEVENTEEN」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
nayuta(プロフ) - みく@企画垢さん» みくさん、ご指摘ありがとうございます!大変失礼をいたしました。修正しました。まだ未熟者ですが、どうぞよろしくお願いします。 (2017年8月26日 0時) (レス) id: 7899cbdaa6 (このIDを非表示/違反報告)
みく@企画垢(プロフ) - オリジナルフラグを外してくださいね (2017年8月25日 19時) (レス) id: e89ce37d74 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:nayuta | 作成日時:2017年8月18日 19時