病弱生徒と優しい先生たち３ (ページ48)

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22話冥夜先生と情報共有 1 ページ48

和田side

月見里さんがイスから立ち上がろうとして腰を浮かすが、力が抜けて元通りの体勢になってしまう。

「月見里さん……！大丈夫！？」

そう言いながら、下を向いて脱力している月見里さんの身体を正面から抱きしめるように支える。

俺は男性の中でも小柄な方だけど、月見里さんの身体ぐらいは支えられる。

「月見里さん、一旦ベッドで休もうか」

ぐったりしている月見里さんを抱きかかえて、ベッドに寝かす。

月見里さんは、青白い顔をして仰向けになっている。

小さな毛布をかぶせて、温度調節を行った。

保健室の入口からノック音が鳴り、ドアが開く。

「和田先生、月見里って今ここにいる！？」

急いで来たのか、少し息切れをしている冥夜先生がいた。

「あっ、冥夜先生！
月見里さんは今ベッドで休んでますよ」

俺がそう説明すると、冥夜先生は驚いて月見里さんのことを心配する。

「えっ、マジで！？月見里の様子少しだけ見ても大丈夫かな……？」

「少しだけなら大丈夫です」

そう答えると、冥夜先生はカーテンが閉まっているベッドに向かう。

「月見里……俺、冥夜だけどちょっと入るね」

冥夜先生がそう言いながらカーテンを開け、月見里さんの様子を見る。

冥夜先生は、眠っている月見里さんの姿を見て辛そうな表情をする。

「大丈夫かな？かなり顔色悪いね……」

冥夜先生がポツリとそう呟く。

「髙橋先生が月見里さんを連れて来て、一緒に相談まで乗ったんですが、無理させちゃいました」

申し訳なさそうに冥夜先生にそう伝えた。

「月見里から話聞けたんだ！」

冥夜先生がそうコメントする。