病弱生徒と優しい先生たち３ (ページ31)

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21話告白の返事 1 ページ31

※20話の「持久走で貧血」の時系列と同じ日の話です

月見里side

土日の文化祭が終わり、月曜日は代休だったので火曜日に登校する。

あの文化祭の時に、人が大勢いて盛り上がっていた雰囲気が嘘かのように、いつもの校舎に戻っていた。

文化祭の日の後夜祭で、野田くんに告白されたことについてずっと考えていた。

今まで人生で告白されたことがなかったので、もちろん動揺したし、すごく驚いた。

まさか、野田くんが私のこと好きだったなんて……

という衝撃がとにかく強くて。

わざわざ私じゃなくても、野田くんはモテるから言い方悪いけど色々選べると思うのに……

どうして、私なの？

それがどうしても疑問で仕方なかった。

だって、私なんて目立たないし可愛くないし、頭良くないし……

よく体調悪くなっちゃうし、物覚え悪すぎてメモ帳と録音機使ってるぐらいだし。

とにかく、私は欠点の塊なのだ。

自分の良いところなんて1つもない。

そんな私が、野田くんの彼女なんて務まる訳が無い。

野田くんの横にいても釣り合わないから、恥ずかしい思いをするだけ。

野田くんのことを考え、自分のことを否定して落ち込む。

ひたすら、このサイクルを繰り返す。

野田くんは、見た目は金髪で大量のピアスをしてヤンキーみたいだけど、実際は真面目なところがあって優しい人だ。

マイペースだけど、意外と友達思いだし、相手のこともちゃんと考えてくれていたりする。

外見も中身も良い人なんて、そんなの完璧すぎる。

友達目線だけど、すごく尊敬出来る人である。

だからこそ、私が野田くんと付き合うことは失礼なのではないかと感じる。

私には片思いをしている人がいるので、急に野田くんを恋愛感情で好きになるのは難しいと思う。

正直、友達としては好きだけど、恋愛として好きかどうかって言われたら違う気がする。

ネットで調べても、恋愛の答えは見つからない。

むしろ、もっと分からなくなるばかりだ。

もう、本当にどうしたらいいのか分からない………

昨日の夜、彩に電話で恋愛相談をした。

彩も野田くんも友達だから距離が近すぎて相談するのも正直気が引けたけど、

彩には藤田先輩という彼氏がいるので、なにか参考になるかもしれないと思って相談しようと考えたのだ。