20話 持久走で貧血 4 ページ30
月見里side
そういえば、4時間目って何の授業だっけ？
英語、世界史、体育の次の授業ってことか。
もし次が国語だったら、あの嫌味な戸田先生から上手いこと半分サボれてることになるから、出来れば国語であってほしい。
そう思いながら、6組の教室の近くまで行くと……
げっ、冥夜先生いるじゃん！
えー、数学かー！
どうせなら、あの嫌味な戸田先生の国語の授業だったら良かったのに！
せっかく、あの戸田先生から半分逃げれると思ったのに。
そんな姑息なことを考えながら、教室前で一旦隠れて落ち着こうとする。
てか、冥夜先生って担任の先生だからなんか恥ずかしい……
保健室行ったあとの途中の教室とか、ただでさえも入りにくいのに……
そう思い、教室に入ろうとすると。
「月見里、お前教室の入口の前で何やってんだよ！早く入って来いよ」
教室にいる野田くんから、そうツッコミを入れられる。
ドアが閉まっているのにも関わらず、何人かには見られてたみたいで、クラスメイトたちと目が合って笑われる。
(えっ、クラスメイトにはバレてたの！？)
冥夜先生が私に気付いてドアを開けてくれた。
「おっ、月見里。体調は大丈夫か？」
笑っているクラスメイトとは違って、普通に体調の心配をしてくれる冥夜先生。
顔を真っ赤にしながら、冥夜先生にドアを開けてくれたお礼をする。
クラスメイトは私のこと気付いてたんか……！
なんか恥ずかしすぎる……
私は恥ずかしすぎて、教室前でモジモジ待っていた理由をまるで言い訳みたいな感じで説明する。
「なんか、途中から教室に入りづらくて……
あっ、冥夜先生、これ保健室からの紙です……」
そう言いながら、冥夜先生に保健室の紙を渡す。
「まあ、確かに途中から教室に入りづらいよね。ゆっくり教科書用意してから、参加して良いからな」
冥夜先生が、少し笑いながらフォローしてくれた。
ああ……冥夜先生、優しすぎる……
クラスメイトは笑っていたけど、一応体調の心配もしてくれていた。
そして、数学の教科書を用意して、授業に参加する。
半分の時間ぐらいは、数学の授業に参加出来そうで良かった。
そう思いながら、冥夜先生の数学の解説を聞いたのだった。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 3人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：青菜(あおな) | 作成日時：2023年3月27日 14時
