過去話7:あの日私は死んだらしい ページ30
Aside
貴方「ありがとう、サヨナラ」
漸く仕留めた、かつての友を殺すのは些か心に来たが私はこの街を守るためにやった事だ
彼女がいたらこの街はいつか消される、そう感じたから、だから私はワザと演技をした、死にたい演技を、この世界に絶望した演技を
予想通りひっかかってくれた、彼女は感じたみたい、死んだ方が救われるって…二人とも
だから私は彼女を道ずれにした、最初からそうするつもりだった
………敦君は…敦には実の血の繋がった家族だって事は秘密にして
バタンッ
扉の開く音がした
太宰「A!!」
治?…どうしてここに
太宰「っ!その傷…与謝野先生に見せに行かなきゃ!!」
貴方「だ…大丈夫…だって、間に合わないから…気にしないで…ここに…捨てて」
太宰「何を言ってるんだ!!早く…!」
治は私を姫抱きにして運ぼうとしてるみたい
無駄なのにね
嗚呼、こんなことを思ってしまう自分が嫌い、大っ嫌い
あの子も、こんな私が嫌いだったんだよね
太宰「…どうして何を言わず1人で出てったんだい…」
貴方「…私の………問題だから…ねぇ、お願い…ここに…置いてよ」
もう、やだよ…、疲れたよ…寝かせてよ、眠い
太宰「ダメに決まってるだろう?与謝野医師の所まで運んで、傷が完全に治ったらまた皆で…馬鹿みたいに騒いで…光の世界でもっと生きようよ…A」
貴方「…ふふっ、自i殺愛好家が何を言っているの?もっと生きようよって…こっちのセリフだよ…」
あれ…だんだん視界が霞んできた
そろそろかなぁ、私
太宰「…そうだね、真逆私がこんなことを言う日が来るとは夢にも思わなかったよ、だからA…!A?A!」
嗚呼、耳もだんだん聞こえなくなってきた…ホントに死ぬんだ
なら最後に治に言いたい
貴方「治…あのね、最後に聞いて欲しいことがあるの…」
太宰「もう喋るな…!!」
貴方「…今までありがとう、望むことならまた皆に会いたいなぁ…いつも通り任務から帰って、治が国木田君に仕事しろって言われて、治が私に寄ってきて、それを敦君が宥めて…皆は楽しそうにこっちを見てて…嗚呼、ありがとう…光を…また、私に…教えて…くれ…て」
敦「…Aさん?」
…なんか、敦の声が聞こえる
太宰「敦…くん…」
敦「どういう…太宰さん!Aさんは…」
貴方「敦……ごめんね…黙ってて、兄弟なの…私達…でも、覚えてなくても…再会できて…良かった…」
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作者名:空気 | 作成日時:2021年2月8日 18時