さ ページ1
・
「あのね聞いて、鬱くん。私、最近身体の調子が悪いんだ」
ut「Aちゃん、それほっといて大丈夫なん？」
「熱は出るわ、身体は怠いし、胃がムカムカする。気分は最悪だよ」
ut「……それは流石に病院行った方がええんとちゃうか？」
定期的に私の家にご飯を食べに来ている、私の幼馴染である
「私、病院行くのあんまり好きじゃないんだけど…。大体自然治癒でどうにかしてるし」
ut「いや、Aちゃん。体調悪いんやったら病院行かなあかんやろ。嫌とか言ってる場合ちゃうで」
「えー…」
ut「えー…、じゃないです。Aちゃん、お願いやからちゃんと病院行ってや」
出来る事なら極力病院には行きたくないけれど、鬱くんがどうしてもと言うので行くしかないなと私は重い腰を上げた。
かかりつけの病院が無い自称・健康優良児の私は、とりあえず仕事帰りにでも寄れる近所の内科のクリニックを受診する事にした。
院内に入ると受付の人に問診票を渡され、簡単に今の状態を記入をして提出をした。
クリニックは比較的空いていたのもあって、診察室にすぐに呼ばれて先生に問診をされ血液検査を受けた。
後日検査結果という事でその日の診察は終わった。
検査を受けた1週間後に検査の結果を聞きに来たのだけれども、血液検査の結果があまり良くないようで私は先生から市内にある大学病院を紹介された。
紹介された大学病院は午前中しか診療をしていない為、仕事を休んで大学病院の血液内科の診察を受診をすると、近所のクリニックからの紹介状を読んだ先生の表情がほんの僅か曇った。
私は直ぐに放射線科にまわされてMRIとCTを受けた。
MRIとCTの読影結果が出るなり、「次はリンパ節の生検をしましょう」と次から次へと回されていく。
次は処置室に行くようにと看護師さんに案内をされると処置室には先生が既に準備をしながら待機をしていて、あちこち身体の組織を採取された。局所麻酔をして貰ったとはいえど、その採取部位は少しだけまだ痛い。
「結果は2週間後に出るので、また来てくださいね」と先生に言われて、ようやくこの日の診察は終わった。
お会計を済ませて次の予約を取り、私が病院を後にした頃には既にお昼は過ぎていた。
私の身体は一体どうなっているのか、物凄く不安でたまらなかった。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 728人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を含むプレイリスト 
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
