▽ Nanase side ページ33
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LDHにある喫煙スペースにシガレットケース片手に向かえば、まるで待っていたかのように涼太くんが佇んでいた。
いつから居たんだろ。
七瀬｢……聞いたよ、一昨日のこと｣
スタッフさん達が噂をしていて、詳しく聞こうとしたけど何故か避けられて。
なんでだろうってわかんなくて考えてたら、涼太くん達が殴り合いの大喧嘩をしたって噂話をしてるスタッフさん達に出会った。
ここで聞きに行ったら逃げられると思って申し訳ないと思いつつも盗み聞きすれば、その内容は私のことも入ってるみたいで。
そりゃ、みんな私には言わないか。って納得した。
何も言わない涼太くんを横目で見れば私の持っていたシガレットケースに目がいっていて。
七瀬｢どーぞ｣
片寄｢ん、｣
中身を取り出して私の持っていたライターで火を付けて、口に含む。
返されたライターは冷たいままだった。
そう言えば、ここしばらく……4日？くらいかなぁAさんを見ていない。
どうなったのかは分からないけれど、玲於くんが加藤さんに直接言いに行ったらしい。
それからは亜嵐くんの機嫌がずっと悪いってことだけがわかってる。
涼太くんもなんだか機嫌悪いし、LDHの雰囲気も悪くなってる。
七瀬｢大丈夫なの？GENERATIONSは｣
片寄｢んー、｣
七瀬｢涼太くん、今自分がどんな顔してるかわかってる？｣
片寄｢んー｣
答える気ないなって諦めて前を向く。
私はよく入所の時と比べるとすごく変わったなんて言われるけど、涼太くんも結構変わったと思ってる。
あんなに笑ってた涼太くんが、Aちゃんに出会ってから笑顔が少なくなって、Aさんに出会い、最終的に今も、笑顔が消えていった。
私に出来ることは、なんだろう。
じっと黙って自分の手を見ていたら涼太くんがぱっと顔を上げて私を見る。
視線を感じて横を向けば目が合う。はずなのに、虚ろなその目は私を写してはいなかった。
片寄｢ねぇ、音子ちゃんはさ、あの時こうしておけばよかったなぁとかいう後悔ってしたことある？｣
『あるに決まってるじゃない』
すんなりと言葉に出てきたのは、ずっと心の底から思ってたから。
後悔────────あの時彼の手を振り払っていなければ。
そんな後悔が、無限ループする。
あとから涼太くんに聞けば、この時の私の目も何も写していなかったらしい。
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莉央奈(プロフ) - 内容が残酷で深くてすごく面白かったです！ (2019年2月23日 12時) (
レス) id: 454ae124db (このIDを非表示/違反報告)
ぴーゆい(プロフ) - 完結おめでとうございます！ラベンさんの作品めっちゃ好きで、このシリーズも最初から読んでました！！！完結したらちょっとさみしいけどずっと応援してます！！ (2019年2月19日 19時) (レス) id: ce51d072e7 (このIDを非表示/違反報告)
りん(プロフ) - このシリーズはじめから読んでてほんとに内容が深くて毎回更新楽しみにしてました、！今回の話がバッドエンドで、自分もバッドエンドの話がけっこうスキなので、余計に更新が待ち遠しいです、、、 (2018年12月22日 14時) (レス) id: c161f68fab (このIDを非表示/違反報告)
きゃらめる(プロフ) - コメント失礼します、音子ちゃんはなんのお話に出てくる方ですか?? (2018年9月8日 15時) (レス) id: f7363ed3ba (このIDを非表示/違反報告)
こじゃる(プロフ) - 更新待ってました。お話頑張って下さい (2018年9月8日 13時) (レス) id: 39b5516bcc (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ラベン
| 作成日時：2018年6月28日 18時
