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佐吉と呼ばれた小姓は瞬きをひとつすると、居住まいを正して深く頭を下げた。
「初めまして、白菊さま。わたしは佐吉と申します」
「これより豊臣の医者となる白菊です」
よろしくお願いします、と挨拶を交わしてすぐ佐吉は退室していった。
秀吉と半兵衛がお茶に口をつけてから白菊も湯呑みを手に取った。ひとくち飲んで、なるほど美味いと思わず息を吐く。ただ茶葉や水が良いだけではこうはいかないだろうと1人頷いた。
「どうだい、美味しいだろう。佐吉君のお茶を飲むのが僕たちの楽しみなんだ」
「美味いお茶は良いひと時を呼びます」
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作者名:クヴァール x他1人 | 作者ホームページ:なし
作成日時:2024年2月19日 10時