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紫乃が女中によって湯浴みに連れられて行ったところで、三成は歯を食いしばった。


友だと思っていた家康が、まさか謀反を起こすなんて。今や大阪城は落城し、三河へ軍を引き戻したという。


「家康ぅ…」


「秀吉様が掲げられる世界では弱き者は生きられぬと、家康様は仰っていました。絆の力で天下を統べると」


「っ…!絆の力だと!?ならば何故紫乃様から全てを奪った!
秀吉様も半兵衛様も、大阪の城までも奪っておきながら天下を統べるだと?綺麗事を嘘吹きおって…!」


許さない、と彼は言った。必ずあの首を切り落としてやる、と。


「三成様」


「……はっ」


「軍医如きが何をとお思いになるでしょうが…まず西の国主たちに同盟を求められてはいかがでしょうか。真田、長曾我部、毛利、島津…それから戦力には期待出来ませぬが小早川なども」

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作者名:クヴァール x他1人 | 作者ホームページ:なし  
作成日時:2024年2月19日 10時

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