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｢それに一足先にサンドイッチを貰いましたからね。夕食はきちんと済ませてあります｣
｢それなら良かったわ、食べないのはかえって良くないもの｣
キッチンの方から嘆く声がいくつか聞こえてきた。賄い争奪戦争の勝敗が決まりつつあるようである。
戻ってきたジェイドの手には大盛りのパスタが1つ、フロイドはアリスタの分も含めて皿を2つ。それから今日のシフトメンバーがちらほら。
｢はぁいお待たせ、今日は具材たっぷりペペロンチーノ風パスタだってさぁ｣
｢あら、美味しそう。冷めないうちに食べましょうか｣
｢食べる〜｣
｢ジーヴルはさすがですね、美味しいです｣
｢もう食ってんのかよ｣
何故争奪戦が勃発するかといえば、正直なところジェイドの大食いのせい。賄い自体はもちろん全員分あるものの 余った食材が行き渡ることはあまりないのだ。
食べ始めて少しすれば 皿を片手にラベンダー色のコックコートを着た人物がキッチンから出てきた。長い銀髪をきっちり後ろでまとめた彼こそが料理長にして2年生のジーヴルである。
｢よぉ、味はどうだ？｣
｢めっちゃうめー｣
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