【H×H】ゾル家の脆弱な執事です (ページ49)

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｢治ればまず紅茶を入れよ貴様の茶がなくば1日など無意味に等しいわ｣

｢仰せのままに、お嬢様｣

ぐらつく体を叱咤してヴィアの足元に跪く。1日に己の入れた紅茶が必要などなんと光栄か。

あの酒はきっと普通の酒ではあるまい、それこそ王たるものしか口に出来ないような美味なるものだった。

｢随分と珍しい能力だな。出せるものは武器だけではない、と｣

｢我が宝物庫に無いものなどありはせぬ少なくとも生物以外はな

言っておくがやらぬぞ｣

｢構わないさ宝は自分で手に入れるからこそ価値が増す

さっきシャルに向けていた剣、あれはいいな。なかなか好みだ｣

｢ほう…分かっておるではないか｣

通じるものでも感じたのだろう、そのまま話し出してしまった。

途中からそこら辺の人間など声を掛けるのもはばかられるような高度な議論に発展してしまい、ハクオウはどうしたものかと周りを見回した。

｢あーあ、団長って頭良いからあそこまでいくとしばらく戻って来ないよ｣

｢同レベルの人間がいねーもんな｣

｢おい執事、ゾルディックってあぁなのか？｣

｢いえ……男兄弟の中の一人娘ですゆえ、どこに出しても恥ずかしくないよう……｣

叩き込みました、と言いながらふらっと倒れた。