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｢きゅう｣
｢ミケ 貴様もか｣
大きな痩せた犬のような生き物がヴィアの首根っこを軽く噛む。こちらも離そうとしない。
狼がわらわら集まってきてやがて動けなくなってしまった。
｢むう……何故邪魔をするのだ。動くことすら叶わぬではないか｣
蹴散らすことなど出来るはずもなく、そのまま立ち往生。早く出ていきたいというのに。
足を枕にして寝こける狼もいた。やがてミケは狼の群れもろともヴィアを囲むように寝そべってしまい、どうしようもなくなる。
｢…むう｣
｢お嬢様、何を拗ねていらっしゃるのです｣
｢…拗ねてなどおらぬわ｣
｢さしずめ家出を正面から企んだところミケと狼に阻まれたのでしょう？とりあえず理由をお話ください｣
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作者名：クヴァール&くろのちか x他1人 | 作者ホームページ：なし
作成日時：2018年7月10日 21時
