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ある日、ゾルディック家に新しく執事が増えた。
見目麗しく博識で多才、強さも申し分のない素晴らしい執事だ。
作る菓子は絶品で 何から何まで完璧な執事なのだが1つだけ欠点があった。
｢ハクオウ｣
｢何でしょうかゴトー様｣
｢お前はキキョウ様に紅茶をお入れしてこい｣
｢これからミケへおやつなのですが｣
｢今日は冷える。また倒れるつもりか？｣
｢かしこまりました｣
その執事はとにかく脆弱だった。少し肌寒い中にいただけで熱を出すくらいには。
一応裏社会では恐れられ異名を知らぬ者はいない殺人鬼だったのだが、本当か疑いたくなるレベルである。
まぁ本来ゾルディックでは許されないそれを｢まぁ仕方がない｣と思わせる何かが彼にはあるのだろう。
｢ハクオウ、ハクオウ｣
｢何でしょうかイルミ様｣
とてとて走ってきた幼い子供がズボンを掴む。
｢おれ訓練がんばったから、おやつ多めにして｣
｢かしこまりました｣
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作者名：クヴァール&くろのちか x他1人 | 作者ホームページ：なし
作成日時：2018年7月10日 21時
