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｢やる前から諦めるなと教えたはずだが｣
｢でも……サムライの噂は父上も知ってるだろう？小さな島国なのに、政府が開国を迫っても返り討ちにしてしまうんだよ｣
｢物心ついた時から重ねた鍛錬はお前の身に染みている。足りぬものは自信と経験だ、実力者と関わる機会があるなら刃を交えた方がいい｣
どんな理論だ、とミカゲは思った。間違ったことは言っていないのだろうが、言っている人間が人間なだけに素直に頷けない。
うっかり｢そうだな｣と言ってしまえば｢なら手合わせといこう｣となりかねない。そんな気がするのだ。
というか｢世界2位の剣士じゃないし｣とはなんだ、と僅かに顔を引き攣らせた。
｢サムライよ、時間を寄越してもらおうか｣
｢俺は穏やかに過ごしたいんだがな……｣
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