＿壊すシナリオは決まっていた＿ ページ1
せんせいと2人、どうすればいいのかも分からぬまま立ち止まる。
前進も後退もできないこの状況で一体どうすればいいと言うのだろう。
『…暇だね』
rd「それな！」
『もうしりとりでもする？』
rd「いや、さすがにここから出る方法探さない？」
本当はもっと緊迫した状況なのだろう。
でもせんせいとふたりならそんな状況も安心してしまうし楽しめてしまうのだ。私はせんせいが全てだから。
『とは言っても何も出来ないよ？魔法も使えない、出入口もない、真っ白なこの空間で何をすればいいの？』
rd「う〜ん…、神を呼ぶとか？」
『やだ』
rd「ですよね〜」
まさに為す術なしのこの場所ではもうお手上げだ。いくら私の頭がいいからってそんな簡単に脱出なんて出来ないんだからね！ぷんぷん！
『せんせいはどうやってきたの？』
rd「ん〜…、気づいたら？」
『じゃあ、手がかりなしだね』
万事休す。答えどころかヒントすらない。
もうどうすればいいんだってばよ！！
2人でもあーでもないこーでもないと話していると、脳に直接声が響いた。
「あー…マイクテス、マイクテス」
『…っ、神？！』
その声は紛れもなく神だった。
km「やぁやぁ、お困りのようだね」
rd「お前のせいだぞー」
『そうだぞー』
km「うっさい！君たちの命は僕が握ってることを理解していないのかい？」
その言葉に私たちは何も言い返せなかった。
折角ここまで生きてきたのに、こんな所でこんな奴に殺されるなんて嫌だ。死にたくない。
km「さて…、A。君にチャンスを与えよう」
『チャンス…？』
km「簡単な話さ。
Aが僕の元に来てくれたら、君の大切な人たちに手出しはしない。来ないというのであれば君の大切な人たちもあの世界も壊す。さぁ、どうする？
俺はもう十分待ったよ？そろそろこっちにおいでよ」
その言葉に頭が真っ白になる。
まさかこんな交換条件、しかもこっちにはデメリットしかないものを出してくるとは思わなかった。
そんなの選択肢なんてないも同然じゃないか。
そんな絶望した顔になっていたのだろう。せんせいが焦ったように、だけど割れ物を扱うかのようにその胸に私を引き込み、神の前にはばかる。
rd「ノゾム！だめ、何も考えないで。俺の声だけ聞いてて…、大丈夫、大丈夫だから…」
『せんせ、…』
せんせい以外何も見えないが、せんせいが傍にいてくれるおかげで絶望とも言える恐怖心は薄れてきていた。
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彩世(プロフ) - ()さん» コメントありがとうございます！長らくお待たせしましたが、完結までご愛読いただきありがとうございました！新作の方も更新頑張りますのでよろしくお願いします！ (2月20日 20時) (
レス) id: ae3caf883a (このIDを非表示/違反報告)
() - 完結おめでとうございます！！新作も見させていただきます！！ (2月20日 10時) (レス) @page28 id: de8cd53295 (このIDを非表示/違反報告)
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